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恋のMEMORY
【少年/少女 恋愛小説】

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幸せな未来図-3

真っ暗な夜空にぽつぽつと浮かぶ無数の星の数々、デート帰りに近道と気分転換にと公園へ足を運ぶ私と風馬君。

「そっかー君保育士になるんだ。」
「うん。」
「おばさんが嘗て目指してた仕事。」
「そうなのよ、お母さんが叶わなかった道を私が。」
「何か言ってた?」
「喜んでた、そりゃー最初は驚いてたけど。」
「やっぱ優しいね、君は。」
「ふふ君だって。」

母の為だけじゃない、母に保育士について色々と聞かされている内にどんどん自分も興味が湧いてきて。

「あれ、君の履いてる靴何だか新しいね。」
「やっと気づいたかね、デートの時に買い替えたのよ。」
「へぇー。僕は将来デザイナー、君は保育士、何だか良いね。」
「うん、共働きかな、家事に育児もして、お母さんたちの協力は絶対ね。」

そうこうお互い夢を語っていると、目の前に。

「わぁー大きな水溜りー。」
「……。」

この前の雨で公園に溜まったのか。他にめぼしい道もなく彼は構わず水溜りを通るけど私は足を止め、躊躇する。

「?どうしたの若葉ちゃん。」
「いや、その。」

折角新しく買い替えた新品の靴がぁー。

「早くしないとお爺さんたち心配するよー?」
「分かってるってばぁー、ううっ。」

はぁー渡るしかないか。そう覚悟したその時。

「っ!!ちょ、風馬君!?」
「しっかり捕まっててよー。」

新品の靴が汚れないようにと私をお姫様だっこする彼。

「………。」

顔が赤くなり出す私。

彼と二人で暮らしそして理想の仕事をする…、それは大変な事で決して容易な事ではない事は百も承知。

でも!私たちはやって見せる、彼と私とで幸せな将来の為に。

夜空に広がる星がそんな私たちに微笑んでくれているようにただ純粋に輝きを見せた。

次回、56話に続く。


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