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恋のMEMORY
【少年/少女 恋愛小説】

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幸せな未来図-2

「あら今帰り?」
「伊吹さん、うん…これから図書館に行こうと思って。」
「アンタが本?まーた芸術関係?」
「いや、彼女に頼まれてた本を借りに。」

そういうと伊吹さんのいつもの勢いのある顔が少し弱まったように見えた。

「君はどうするの?」
「スーパー、ちょっと材料を買いに。」
「お母さんのおつかいか。」
「鈍いわねー、まっ仕方が無いかー。」
「え、何何…。」

相変わらず尖ってるなぁー。

「何よ…。」
「別に。」
「所で最近どうなのよ、疑惑のニューファザーとは。」

疑惑のニューファザー?あぁ八重樫さんの事か。

「順調だよ、あのあと母さんと二人で彼が問題を起こしたレストランに謝りに行ってどうにかクビの可能性も消えて、謹慎処分を受けてた時も進んで家事をして。」
「あらまぁー。」
「此間何て三人で買い物行ってその後外食に行って。」
「あはは、まるで親子見たい。」
「うん…この分だと本当にそうなれるかも。」

母が時より電話越しになにやら深刻そうに誰かと話しているのがちと心残りだが。

「ありがとね。」
「えっ、何が。」
「…あの子の事、幸せにしてくれて。」
「あぁー、そんな僕は別に、お互い様だよそんなの。」
「けどこれから図書館に行くんでしょ?若葉の為に。」
「ついでだよ、僕だって絵の本借りに行く訳だし。」
「もしついででもなく台風の日だったらどうするよ?」
「いやいや!それなら閉まってるでしょ、第一そんな日におつかい頼むような人じゃないし、無理に行ったら若葉ちゃんだって悲しむよ。」
「…凄い必死ね、彼女の事となると。」
「そりゃそうだよ、好きなんだか当然さ、君だって一条君と。」
「あれはーうーん。」

カップルにも色々あるんだな。

僕にお礼を言った時の彼女、とっても明るかった、彼女にとっても僕は自分の大切な友人を幸せにしてくれた良い人って訳か。


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