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特命捜査対策室長 上原若菜
【レイプ 官能小説】

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ニューリーダー-10

時刻は深夜0時を過ぎた。若菜が急ぐのはサーガの居場所だ。もし旅客機テロがサーガによるものなら、サーガを抑えれば新たなテロは抑えられるし、もしサーガに向けられた旅客機テロならサーガを抑えればやはりテロは終わると考えている。しかし中々成果が出ないNシステムの解析に若菜はこの状況を打開すべき案を考えていた。

「もしかして途中で違う車に乗り換えたかも知れないから、黒のマイエースよね?黒のマイエースを見かけたら必ず確認するよう伝えて。後は奴らがNシステムの設置場所を予め調べて、それを避けている可能性が考えられるわよね?その場合どうする?杉山君?」
急に話を振られた杉山はとっさの事に混乱する。
「あ、諦める…?」
その言葉が聞こえた署員らは一斉に(こいつマジかよ…)と言った表情で杉山に振り向いた。
「ば、馬鹿でしょ!?そんなんだから彼女も出来ずに杏奈さんオカズにシコシコしなきゃなんないのよ!」
「!?そ、それ言いますか!?」
慌てて周囲を見渡すとシラーっとした雰囲気が漂っていた。若菜も本気で杉山を怒った訳ではない。ただふざけてみただけであったのだ。その証拠に顔が半分笑っていた。そんな杉山をマギーが庇う。
「上原さん、あなたはもう警視総監なんですから言葉には気をつけないと…」
若菜はさらにおちゃらける。
「言うよね〜♪」
周囲ではクスクスと笑いが起きた。しかしこの一見ふざけた行動が疲れの見え始めた署内にいる署員らをリフレッシュさせたのも確かだ。行き詰まりがちなこの捜査、気分を入れ替え替え一度リセットする事も大事な事を若菜が考えていたかどうかは不明だ。しかし空気が入れ替わったのは確かだ。そして空気を入れ替えた所で若菜は言った。
「いーい、逆転の発想よ?敵がNシステムを避けて通ってるって事は、Nシステムがない道を調べればいいって事よ。決してNシステムに映らない道を塗りつぶしていけばきっと何かが見えるはず。サーガの裏本部からの道、本村沙織は江戸川体育館にて拉致された。鮫川彩は味の素スタジアム、木下文子は町田陸上競技場、福村愛は東京体育館。その他の被害者も拉致された場所からNシステムに映らない道を徹底的に塗りつぶして行くのよ。それぞれ違う色のマジックでね。恐らくそれらの色が全て重なる道が現れるはず。その周辺に必ずサーガは潜んでいる。」
なるほど…、全署員がそう思った。洞察力もさることながら、機転が利く若菜に尊敬の念さえ抱いた。
「さ、早速Nシステム解析班に伝えて?」
「は、はい!」
杉山はすぐさまそれを伝えたのであった。


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