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特命捜査対策室長 上原若菜
【レイプ 官能小説】

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同時多発テロ-8

救出作業が難航する事は、殆ど原形を留めていない瓦礫の山を越え見ればすぐに分かる。情報によれば警視庁ビルに突っ込んだ旅客機はアメリカ同時多発テロの時とは違いほぼ真上から突っ込んだとの事だ。その影響が大きかったのだろう。ビルはワールドトレードセンターセンターよりも早く崩壊したのであった。横から突っ込んだ場合、最悪それより下の階にいた人間は避難出来るし非常階段さえ無事なら上の階からも避難出来る。しかし上から突っ込んだ場合、重力も重なり被害を受ける階は多くなるし、ワールドトレードセンターに比べれば警視庁ビルは相当低い。地上18階しかないビルは恐らく全ての階を貫いたのではないかと推測される。被害者率から言えばワールドトレードセンターよりも相当高くなる事は必至であった。恐らく館内にいた警察官らはほぼ全滅にちかいのでないかとの見解であった。
機能的にも人財的にも、まさに日本警察の中核を失った事になる。日本の警察は無力化とまでは言わないが、相当な混乱を招く事は必至であった。若菜は警視庁ビル付近に働いていた者や住人らが保護される姿をただ漠然と見ていた。

その立ち竦む若菜の前に瓦礫の上からゴロゴロゴロとコンクリートの破片のような塊が転がり落ちて来た。瓦礫の山は非常に不安定な状態だ。身の危険を感じ避難しようとした若菜に向かい、さらに瓦礫の破片が激しく転がり落ちて来た。
「不本意だけど、危険だわ…」
若菜が後ろを向き避難しようとした瞬間であった。騒々しい現場の音を切り裂くかのように野太い声が聞こえた。

「な、何じゃこりゃああ!!」
若菜は驚き瓦礫の山に振り向いた。すると瓦礫の山の天辺辺りに誰か瓦礫の中から埃まみれで這い出して来た姿を確認した。若菜はその姿を2、3秒ほど呆然と見つめた後、涙を流して叫んだ。
「か、和ちゃん…!?」
そう、その姿は和典であった。埃まみれではあるが間違いなく喜多和典であった。若菜は我を忘れて宙に浮き和典の元まで飛んで行った。

「和ちゃん!無事だったんだね!良かったぁ…」
和典を抱きしめる若菜。
「な、何があったんだよ!?腹痛くなってウンコしてたらいきなり凄い衝動があって、すぐに崩れちまってよぉ!何が何だか分からねーんだよ!」
そう言われて見れば何か臭い。完全にウンコの匂いだ。きっと自分のウンコに塗れながら崩れ落ちて来たんだろう。
「とにかく下に降りるわよ?しっかりつかまってて?」
「あ、ああ…」
和典は若菜につかまり宙に浮く。
「へへへ、臭い…、臭いよ和ちゃん…」
若菜はそう言って笑みを浮かべながら泣いていた。ウンコ臭がスーツに移り自分まで臭くなったが、若菜は嬉しくて涙が止まらなかった。


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