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特命捜査対策室長 上原若菜
【レイプ 官能小説】

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同時多発テロ-6

既に電車など、交通期間はストップし街は人混みで溢れ出していた。スマホなどで情報が入り始め、次第に混乱の様相を表し始めていた。若菜はサイレンを鳴らし高速道路を疾走していた。その姿はとてもじゃないが他人には見せられる姿ではなかった。
「オラどけこらっ!!チンタラ走りやがって!!だからどけっつってんの!!」
どかない車がいようものなら車体を左右に揺らして激しく煽り立てている。普通なら通報され苦情を上げられてもおかしくはない事だ。ただ日本、特に東京全体が混乱に陥っている中、荒い運転をするパトカーが余計緊急事態を感じさせ自ずと道を譲るのであった。

高速を降りると大渋滞が起きていた。若菜は更にイライラしながらクラクションを鳴らしまくり渋滞を掻き分けて前へ進んで行った。
皇居外苑に着きエリサを探す若菜。すると不安そうに周りをキョロキョロ見回しているエリサを発見。車を降りるとエリサも若菜の姿に気付き走って来た。
「良かった無事…」
そう言った瞬間、エリサが強く抱きついて来た。エリサはそう言うキャラではないはずだ。不安から人に抱き着くなど死んでもしないタイプだと思っていたエリサが抱き着いて来た事に相当なショックを受けた事を知る。
「怪我はない?」
「はい。」
エリサ自身も自分でも思いもよらぬ行動だったのであろう。すぐに体から離れ若菜の前に立つ。
「何が何だか分からなくて…何も出来ませんでした。気が付いたらみんなと同じ方向に走って逃げてました…」
「それが正解よ。」
「でも和典の無事を確認する事すら忘れて…」
「それが当たり前よ。気にする事はないわ?和ちゃんは生きてるわよ。そー簡単に死なないわよ、彼は。」
「…」
そう言えるのは生の現場をまだ見ていないからだ。現場にいたエリサには、とてもじゃないがそのような希望を口にする事は出来なかった。

未だ舞った粉塵が宙に浮き埃っぽさが残っている。若菜が周りを見渡すと、こんな緊急事態にも関わらず皇居の警備が全くされていない事に気付く。既に警察の機能が麻痺している証拠なのかも知れない。もし皇居が攻められたら、もしくは暴動が起き人々が皇居になだれ込んだならば一大事になるのは必死である。海外なら既に暴動が起き皇居が襲われていてもおかしくはない状況の中、まだその様子がないのを見て若菜は日本人の道徳心に対し喜ばしく思うのであった。そんな日本を卑劣なテロリストから守らなければならないという使命感が若菜の足を動かす。
「私、今から現場に行くわ。」
若菜は躊躇いなくそう言った。


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