投稿小説が全て無料で読める書けるPiPi's World

恋のMEMORY
【少年/少女 恋愛小説】

恋のMEMORYの最初へ 恋のMEMORY 340 恋のMEMORY 342 恋のMEMORYの最後へ

新しい父親-4

「あぁ、八重樫さんの事ね…。」
「すいません突然そんな事聞いて。」

だったら彼のその不安の元を取り除いてやればいいのよ。

巴ちゃんに訳を話し何か明暗がないか相談した結果出た答え。

「結婚詐欺師?ただもて遊んでただけ?…だったらそんな可能性潰せば良いだけさ。」

そう持ち掛けられ、風馬君は一条君に任せ私と巴ちゃんで八重樫さんの素性を鮮明にすべく行動に移すことに。

「…おばさんも風馬が息子が私の為に無理してるって事はとっくに気づいてるさ。」
「結婚、取りやめませんよね?」
「うーん微妙だねーそれしたらしたらであの子自分を責めるでしょうし。」

確かに。

「彼はその八重樫って人、本当は詐欺師か若しくはただ単におばさんをもて遊んでるんじゃないかって言ってましたよ。」
「ちょっ!巴ちゃん!」
「あーそこまで、いやまー一緒の食事の時もそんな感じだったねぇー、まぁそう疑いたくなるのは無理もないね。」
「…でも、おばさんは彼の事信じてるんですよね?」
「まぁ信じている、と言うよりはとにかく良い人だなって。」
「おばさん的にはどうなの?彼みたいに詐欺師…とまでいかなくても真剣じゃなかったとかいずれ愛は冷めるんじゃないかってのは。」
「…正直言えばあるよ、だって将来私とあの子の未来が掛かっているんだもの、もう二度と同じ過ちはしたくないさ。」

そこのところは同じか、言ってみれば納得のいく話ね。

「でもんな事あれこれ今から考えたってしょうがないだろ?結婚して共に生活してそれからさ、万が一あの子の不安が的中したならなそれまでとっととあの元馬鹿亭主と同じく離婚届け突き出して慰謝料がっぽりせしめてやればいいだけの事、私達親子に運がなかった
ただそれだけの事さね。」
「あー。」

さっぱりしてるなぁーでも正論ね。

「実は私達、そんな彼の不安を少しでも取り除いてあげたいと思い聞き込みを。」
「悪いね。」
「何言ってるんですか!大好きな人の為に動くの何て当たり前です!」
「若葉…。」

彼はとても心配そうな顔で、いまにも気絶しそうだった。

「ありがとね。」
「……。」
「にしてもレストランの店長かぁー、また大きく出たな。」
「ははっ違う違う副店長、それと料理人も務めてるんだよ彼。」
「そうなんですか?」
「あぁ副店長としての役柄も片棒に厨房にも出てる、あれでも一流シェフ何て周りからは好評でね。」
「ほほぅー。」
「彼、料理の話をしている時が一番目が輝いていてね、子供の頃のから夢だったらしく何でも近日彼のお師匠さんが態々海外から出向いて彼の料理を食べにいくそうで。」
「ふんふん、彼の腕を確かめにいくわけだ。」
「そうなんだ、数年に一度来るか来ないかでね、八重樫さん自身も何度か自分の腕を見て欲しいって頼み込んでるみたいだけど即座に断られてるってのに。」
「まさに大チャンスだね、それで今から意気込んで?」
「あぁ!もぅー寝る間も惜しんでね。」

うーんこれだけじゃよくわからないなぁー。

「さて!私はそろそろパートに出なきゃいけないんで。」
「あっ!すいません色々と。」
「なんもなんも♪」

ごめん、風馬君。


恋のMEMORYの最初へ 恋のMEMORY 340 恋のMEMORY 342 恋のMEMORYの最後へ

名前変換フォーム

変換前の名前変換後の名前