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ママ友の家に招かれて
【同性愛♀ 官能小説】

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幼稚園の朝-4

「主人が去年買ったのよ。高級車でもないわよ、これ。これより高いクルマ、この街ではたくさん見かけるしね」

瑠美子はそう言って謙遜した。
由香が助手席のシートに腰を下ろすと、お尻の下でシートの本革がキュッと鳴った。

クルマは住宅地を貫く広い街路を走る。
一戸建ての門の表札を見ると、どういうわけかローマ字表記の家が多く、苗字をイメージするのに時間がかかる。
由香は運転する瑠美子に話しかけた。

「本当に凄いところに引っ越してきちゃったなぁ…。意識高い系。幼稚園もお金持ちの家の子ばかり。わたしの家なんて社宅よ、社宅。築ウン十年」

瑠美子が前を見たまま答えた。

「でも、外から見えるほど皆さんお金持ちかどうかなんて分からないものよ。それに、お金持ちだから幸せかどうかなんて分からないじゃない?みんな、陰では苦労しているかもしれないわよ」

その言い方は、なにか意味ありげに聞こえた。

瑠美子が案内した喫茶店は住宅地のはずれにあった。
アンティークな内装を施した瀟洒な喫茶店である。

「ここの喫茶店ね、子どもを幼稚園に送った後にお母さんたちが集まってくるのよ」

瑠美子がそう言うとおり、店内を見回すと、たしかに何組か保護者と思われる女性たちが座っていた。
ティーカップがカップソーサーに触れる薄い陶器の音がちらほら聞こえる。

「はぁ〜、優雅なものねぇ。皆さんの旦那さんはどのような人たちなのかしら」

由香はそう言いながらため息をついた。
話題は家族のこと、そして旦那のことに移っていった。
朝から見せつけられた華やかな瑠美子と亜美。



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