投稿小説が全て無料で読める書けるPiPi's World

大沢商事の地下室
【SM 官能小説】

大沢商事の地下室の最初へ 大沢商事の地下室 40 大沢商事の地下室 42 大沢商事の地下室の最後へ

廃屋で-7

「ううん……」
「お、気が付いたか……幸恵、大丈夫か?」
「ああ……社長……ここは?……」
「板の間じゃよ」
「まずはお水を一杯飲むといいわ、ずいぶんと潮を吹いたから」
 里子が渡してくれた水を飲み干す。
「おいしい……私、気を失ってたんですか?」
「ええ、そうよ」
「里子さんに潮吹きさせられて、そのあと……なんて仰いました?」
「ポルチオ、子宮口のことよ」
「そのポルチオをされて、躰が変になって……その後はもう良くわからないんです」
「その後は大沢さんがバックから……10回は逝ったわね、最後に井上君の駅弁」
「あの大きいモノで……」
「それで気を失ったわけ、こっちとしては計算してたんだけどね」
「まあ……最初から失神させるつもりだったんですか?」
「そうなの、酷いでしょ」
「酷い……こんなの経験しちゃったらもうノーマルには戻れないじゃないですか」
「ごめんね、お気に召さなかった?」
「お気に……召さないわけないじゃないですか……こんなの初めて……セックスで失神だなんて……」
「お気に召したのね?」
「病み付きになったら責任とっていただけます?」
「いつでも……体はどう?」
「ええ……お水をもう一杯頂けます?……ああ、おいしい……まだふわふわした感じで運転は出来そうにないですけど……」
「もちろんよ、井上君、頼むわね」
「了解です」
「さあ、日が暮れると明かりはこの家にはないぞ……幸恵、服を着れるかね?」
「ええ……なんとか……」
「車の中でゆっくりと休むといい、それと明日は休んでいいぞ、わしから経理に言っておこう」
「出て来いと言われても無理そうですけど……ありがとうございます」


 車の中で幸恵は元気を取り戻しかけている。
 既に高速に入り、車は快調に東京を目指して走り続ける。
 
「さっき言いかけてた『解放された』ってどういう意味?」
 里子の問いかけに、幸恵は母の呪縛の話を手短に話す。
「下着をつけなくなったのはそういう理由からなんです、そうやって密かに抵抗していたんです……」
「なるほどねぇ……素敵な抵抗ね」
「そうでしょうか?」
「そうよ、対決するでなく、受け流しながら主張する……幸恵さんらしいわ」
「あまり気の強い方ではありませんので……」
「ううん、何も喧嘩腰になるばかりが強さじゃないわ、あなたには内面の強さ、それも柳のように受け流しながら根はしっかり張ってる強さを感じるわ」
「それは買いかぶりです、わたしはただ……」
「そういう風に謙虚なのもあなたの魅力ね、それとMの資質もたいしたものよ、今日一日で野外露出、浣腸晒しからのアナルセックス、それにポルチオからの失神まで経験しちゃったんだから」
「そうですね、それは確かに……それにしてもまさか社長があんなにお元気だったとは……驚きました」
「元気の源があるんじゃよ……里子、話しても構わんな?」
「ええ、協力してもらえそうですし」
「そうだな……幸恵、事務所の地下室があるじゃろ?」
「ええ……ずいぶんと長い間使われてない……」
「使っていないわけじゃないんだ、秘密の場所なんじゃよ」
「秘密?……」
「あそこでね、ショーを時々やってるの」
「ショー?」
「秘密のSMショーよ、文字通り地下のね、私の店では法的に出来ない本物のショー」
「知らなかった……」
「門村さんが時々来ておるじゃろ? 彼が女性の供給源でな、まあ、色々と事情を抱えた女性がいるわけじゃよ」
「みなさんMというわけですか?」
「う〜ん、まだ三回なんだけど、一人はそうね、もう一人は潜在的なMってところかな?あと一人は薬物を使ってのセックスに嵌ってた」
「薬物……覚醒剤ですか?」
「ええ、今は立ち直ったけど」
「ショーで?」
「ええ、まあ、そうね……薬物なしでも失神するまで感じることが出来るってわかったから……二日ほどはベッドから起き上がれなかったし……」
「二日間も……」
「薬物で体が弱ってたし……でもそういうショーなの」
「ゲストも呼んでな……得意先もいるが、まあ、全部同好の士だ」
「……」
「これからも続けようと思うんだが、今後、連絡や準備や何かで協力してもらえると有り難いんだがな」
「……社長、協力するには条件があります」
「何だね?」
「私にもそのショー、見せてもらえますか?」
「ああ、構わんよ、興味があるんだな?」
「はい……協力させていただきます」
「いつかは幸恵ちゃんにも出演してもらいましょうか?」
 里子が悪戯っぽく言う。
「それは……ちょっと……」
「ははは、冗談じゃよ……だが、見ている内にその気になるかも知れんぞ?」
「それはまた別の話で……協力のほうは喜んでさせて頂きます」
「有り難いわ、よろしくね」
「こちらこそ……それにしてもまだ体に力が入らない感じ……」
「無理もないわ、ゆっくり休んで、眠ってもいいのよ……大沢さん、肩を貸してあげますよね」
「おお、それは喜んで貸すぞ、ほら、寄りかかって構わんよ」
 幸恵は微笑んで大沢の肩に頭を凭れ掛け、寝息を立て始めた。
「こんなに身近にM女がおったとはな」
「ええ、それも特上の……」
「違いない」
 車は東京に向けてひた走って行った……。


大沢商事の地下室の最初へ 大沢商事の地下室 40 大沢商事の地下室 42 大沢商事の地下室の最後へ

名前変換フォーム

変換前の名前変換後の名前