投稿小説が全て無料で読める書けるPiPi's World

Girl Meets Devil
【コメディ 恋愛小説】

Girl Meets Devilの最初へ Girl Meets Devil 14 Girl Meets Devil 16 Girl Meets Devilの最後へ

Girl Meets Devil 〜そのW〜-3

こんなに弱ってる恭夜は初めて見る。
呼吸をするのも辛そうだ。
強そうに見える奴ほど意外なことで弱るんだなぁ…
そういえば、恭夜は何にも食べたくないって言ってたけど少しは食べた方がいいよな…

う〜ん…風邪
…汗をかくと熱が下がる…
…汗が出るもの…
…辛いもの…




「…でコレか?」

恭夜の視線の先…それは私特製のキムチ粥。

「うん。食べな。」
「ち、ちょっと待て!それはキムチとかいう問題じゃないぞ!何だその色は?」
「変かな…汗を沢山かいた方がいいと思って少し唐辛子を多くしてみたんだけど…」
「多すぎだ、馬鹿者!前々から言おうと思ってたのだが、お前の料理は味付けが濃すぎるんだ!」
「む、五月蠅い!いいから喰え!」
「ば、馬鹿者……やめろ…やめてくれぇぇ……」




「何だ結局完食したじゃない。ふふっ…感心、感心♪」

恭夜は俯せになったまま死んだ様に眠っている。

大声を出したり、抵抗したからきっと疲れたんだ。

「じゃ、おやすみ♪」

返事はない。

まあ、これで汗をかいて元気になるといいんだけど…
多分、しばらくは起きないだろうから私も少し休もうかな………





…ふわっ……今何時?やばい、もう4時だ!
あちゃぁ〜、3時間も寝てた…
そうだ、恭夜はどうだろう?


「恭夜…大丈夫?」
「……茜……大丈夫だ……」

恭夜は如何にも苦しそうに返事をする。

「ち、ちょっと、午前中より悪化してるじゃない!…どうしよう…やっぱり、昼ご飯のせいかな……どうしよう……私のせいで……」
「……大丈夫…昼飯は……それなりにうまかった………」
「でも……」

ピンポーン…

玄関の呼び鈴が脳天気な音を立て、お客が来たことを知らせる。

「柊、居るか?」
「か、葛城先輩ぃ〜……」
「どうしたんだ?泣きそうな顔をして?」
「恭夜が…」



「そうか…でも、それはお前のせいじゃないよ。」
「でも……」
「そうだ。少し聞きたいことがあるんだが…」
「何ですか…」
「この一ヵ月間でお前は神道から血を吸われたか?」


Girl Meets Devilの最初へ Girl Meets Devil 14 Girl Meets Devil 16 Girl Meets Devilの最後へ

名前変換フォーム

変換前の名前変換後の名前