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特命捜査対策室長 上原若菜
【レイプ 官能小説】

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戦線布告-8

突然の爆発に現場は騒然となる。ごく普通の日常の中で起きた惨劇に足を止めて口を抑え目を丸くしてただただ見つめる事しか出来ない通行人。警察官らだけが慌ただしく動いていた。
そんな中、若菜の目に映ったのがスマホを手にして写メを撮る通行人や、おそらくそれをSNSに投稿しているであろう者達であった。彼らの目にはきっと映画のワンシーンのように映り、そして自らのSNSのいいね数しか頭にないのかと思うと腹立たしくなる。救助よりもSNS。若菜には全く理解出来なかっが、本来ならそんな平和な日常が守られなくてはいけないんだと自分に強く言い聞かせるとともに、これからサーガが仕掛けようとしている大事件にすっかり平和な暮らしに慣れている日本人は大丈夫なのだろうかと心配にもなる。誰もが自分と同じと思ったら大間違いだ。人から見れば壮絶な人生を歩んだ自分と一般人を同じレベルで考えてはいけない事を若菜はしっかりと理解している。

現場にはkeep outの黄色いテープが張り巡らされる。それが事件性をより強く印象づけるのだろうか、写メを撮る者がまた一段と増えたような気がした。
「監視の監視のそのまた監視がいたと言う事ですか?」
マギーが聞いた。
「うーん、もしくは普段から重要人物には警察に捕まりそうになったら何か信号を出すようにしてるとか。チップか何かが体に埋め込まれていてどこに誰がいるのかサーガは把握してるとか。そのぐらいはやりそうだからね。」
監視している人間を監視し、またその監視を監視すると言うことは現実的ではない。周りから見れば逆に目立つからだ。野球帽の男が狙われなかったと言うことは恐らく捨て駒だろう。サングラスの男こそサーガに近い人間であった事が想像出来る。

結局現場からは刑事を含めた警察官3人とサングラスの男の死亡が確認された。要するにその車両に乗っていた全員の死亡が確認されたと言うことだ。警察官の死亡によりいよいよ捜査の規模が大きくなる事が予想された。

「今までは警告、今回のはいよいよあちらも本気になったって事ね。死亡者が出た事で警察は本格的にサーガ探しに本腰を入れる事はサーガも分かってるはず。いよいよ動き出すわよ?サーガは歴史上に残るような大きな事件を起こすはず。私達ももうタラタラやってらんないわ。この平和が永遠に守られるよう、命をかけて日本を守らなきゃ。」
若菜は相変わらず写メを撮る者達を怒りでも悲しみでもない、なんとも表現し難い視線で見つめながら言った。


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