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恋のMEMORY
【少年/少女 恋愛小説】

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無茶しないで-2

「はい!ご馳走様でした!」
「巴ちゃん?ドーナツまだ残ってるよ…。」

あからさまにそういう事じゃないか。

「いやーあんたら本当に幸せなカップルよね、見てて羨ましいわ。」
「そんなそんなぁー、一条君と巴ちゃん程じゃー。」
「まぁね、この前も私が彼をショッピングモールに誘ったっけ。」
「えっ、やるねーそれでそれで!どうだったの?」
「そりゃー私がお菓子を買って、ちょっと持っててって言ったのに全部食べやがって。」
「うわぁー。」
「怒ったら、「盗られないようにしまっただけ」とか抜かすし、食器コーナー行って高そうな皿にうっかり落とさないようにビクビクしてたら、ガシャンって激しい音がして。」
「えっ、やっちゃった?」
「ううん!ケータイの着信音だったみたい。」
「いつの間に?」
「ほんとさぁー、あーもぅマジでびびった、やめてよねーあの阿保ちんぱん!」

阿保ちんぱん…。そうぷんすかするも顔は何処か笑ってる。

「良いんだよ、私の話は、それよりアンタの話が聞きたい。」
「そんな良いよ!いっつも私が巴ちゃんに相談を持ち掛けて。」
「なーに気にすんなって!私が好きで相談に乗ってあげてるんだから、親切は人間にとって最大の趣味みたいなものさ。」
「巴、ちゃん。」

こんな台詞を二日連続で耳にする何て。

「ちょ、ちょっと若葉、どうしたっ!?」

気が付けば感情が込みあがって、涙がボロボロ流していた。

「ぐすっ、ひっく…らってらぁーてぇ、こんな良い人達に囲まれて私、私。」

この前風馬君の母親の事で落ち込んでいる時に、私の代わりに風馬君の傍に居て色々と励ましてくれた一条君、別れても尚、普通に明るく接してくれる佐伯君、嘗ては恋敵でいがみ合っていた早乙女先輩も今では巴ちゃんのように仲良くしてくれて、その巴ちゃんも私の為に何度も何度も数えきれない程、当たり前のように私の相談、時には聞きたくもないような弱音や愚痴にも嫌がる事なくただ静かに耳を傾けてくれて、そして風馬君、私の世界で一番大切な人、心優しくてそれでもしっかりしていて私たちの将来の事もちゃんと考えてくれる頼もしい人、高校に入る前お父さんが事故で亡くなってお爺ちゃんの元で暮らす為転校してきた時、あの時と比べると、もぅ…。

「…もし、あそこでこのお店に立ち寄ってなかったら、もし巴ちゃんが予定通り部員の子達と過ごしたら、こんな事には。」
「なぁーに言ってるのよ!」
「え?」
「アンタはたまたま偶然知り合ったみたいな事言ってるけど、それは違うよ。」
「……。」
「若葉が転校してからずっと気になってたのよ、でも声を掛ける機会が中々なくてさ、もしアンタがこの店に居なくて私もアイツら部員と一緒に居たとしてもまた別の場所別の時に出会ってたよ。」
「巴、ちゃん。」
「偶然何かじゃない、アンタに魅力があったから、私だってあの日別に誰でも良かった訳じゃなかったのよ?」

と、言い切りジュースをストローで飲み干し、グラスをストンとテーブルに置く。

「いやーすっかり話が逸れたねー、んで?彼はアンタの気持ちを汲んで。」
「うん、…親に出させるでもなく私の為に豪華な式を。」
「随分元気ないね、彼アンタの為に色々と働きかけてくれてるのよ?」
「だからこそよ、私の為に無茶して一人で抱え込んでるかと思うと。」
「あー!なるほど、ふふアンタらしいね。」

私の為に色々してくれるのは良いけど、少しは相談して欲しいな。


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