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特命捜査対策室長 上原若菜
【レイプ 官能小説】

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サーガの正体-9

「私は戦ってるんです。これまで3度の爆発事件に巻き込まれました。私には容疑者が痛い目をしたくなければ俺を追うのを止めろという警告に思えてなりません。それでも立ち向かう、それが私の答えです。ご覧の通り着衣はボロボロにされました。しかし私の体と精神は爆発なんかに負けていません。服なんかボロボロになったなら買えば済む。でも命はそうはいきません。もし今日、私が行かなければ被害者の女性は亡くならずに済んだかも知れない。しかし行かなくても実際銃を持ち爆弾を持った人間があの場所にいた事は事実です。銃と爆弾を所持した人間が何食わぬ顔をして街を歩いてたと言う事です。今日もし風俗店にいた全ての人間がシロであったなら令状を持たずに踏み込んだ私は責任を取らされても仕方がない。しかし殆どの人間がクロだった。私はクロである自信があったから踏み込んだ。テロリスト相手に二の足を踏んでる時間はないんです。皆さんのご家族だっていつテロに巻き込まれるか分からない。私はそれを防ぎたい。いや、防がなければいけないんです。報道陣の方々も一丸になってテロリストと戦いましょう。皆様の協力が必要です。私はテロリストを絶対許さない。」
若菜はそう言って静かに席に座った。そんな若菜に反論する報道陣は全くいなかった。若菜を叱責する事がテロリストへ協力する事になるという理論を前に、どうしても反論できなくなってしまったからだ。

「私達はいち早く容疑者の身柄を確保する事に力を尽くします。これから報道規制などで皆様には協力を仰ぐ事もあろうかと思いますが、何卒ご理解の程、宜しくお願い致します。」
山内の言葉で記者会見は終了した。何となく重苦しい雰囲気で会場を後にする報道陣。頭を掻きながら退席する者が目立った。

ひとまず総監室へ戻る若菜達。入った瞬間若菜は溜息をついた。
「ふ〜、何とか誤魔化せたかしら??」
先ほどまでの緊張感溢れる表情が一気に崩れた。
「誤魔化せた…?」
マギーが怪訝そうな顔で若菜を見る。
「だいたいさー、令状なしで踏み込むなんてどー考えても私が悪いじゃん。しょうがないと言っても規則は規則。いい訳がないわよね。アハッ!」
「アハッて…」
苦笑いした山内が言う。
「さすがカリスマ。伝説の女刑事だ。あー言われたら、そりゃ上原君を認めるしかないわな。認めなきゃテロリストに協力する事になるんだもんな。滅茶苦茶な理論だな!他の人間じゃ誰も納得させられないよ。そのボロボロの服も良かった。」
「でしょ??テロリストとの戦いの生々しさを伝えるには効果抜群よ。テロに遭った人じゃなきゃテロの悲惨さは分からない。でも戦った人間の姿を見せる事によってその恐怖を生々しく感じさせる事が出来る。」
「その為にわざわざボロボロの服のまま会見に臨んだんですか?」
「そうよ?全ては私の違法性を正当化する為のもの♪」
「…」
マギーは感心と呆れが同居する気持ちになった。

「さて、どんどんサーガとの距離が縮まって来た。早く裏本部の場所を特定して一網打尽にしないとね。」
若菜ね表情が一気に引き締まる。そしてすぐにニコッと笑って言った。
「今度は令状を持って、ね。」
と。


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