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恋のMEMORY
【少年/少女 恋愛小説】

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素敵な誕生日…な、筈が-5

「誕生日パーティ!?」
「うん、来週若葉ちゃんの誕生日でしょ?だからさ彼女に内緒で一条君と3人で祝ってあげようかなーって。」
「…ふーん、いいんじゃない別に。」

いいんじゃないってどっちの意味だろうか。

「彼女、予定聞いたら空いてるって言うし、会場は伊吹さんの家が良いと思って。」
「はぁ…なんで私の家な訳?折角だしアンタの家かあの子の家かで祝えばいいでしょーが
私達の事はいいから、二人っきりで。」
「それもいいけど、折角の誕生日だよ、こういうのって大勢で盛り上がった方が楽しいよ
二人っきり何て別に誕生日以外でもいつでもそうだし。」
「ふん、生意気ね!なーんか腹立つ…上から目線な気が。」
「一条君、特に伊吹さん…貴女は彼女にとって一番の親友だしさ。」
「偉そうに、一番最後に来た転校生のくせに分かったような口ぶりを、まっアンタの言う通り彼女と一番に出会ったのは他でもないこの私だけどね。」

相変わらず声も態度もデカい。

「ん?何か言った?」
「いえ、別に。」
「…でもそんな事したらさぁーなんつーか楽しくないよ?アンタは彼女と二人っきりになれないよ?」

伊吹さんと一条君は常に僕らの仲を応援してくれる、だからこんな誕生日パーティはあまり望んでないんだろうけど。

「別にそれでもいいよ。」
「は?アンタホントに分かってるの?それだと私達は。」
「うん、誕生日なのに二人っきりになれない。」
「だったらぁ!私たちを誘う、何てバカな事言わないで二人で、そうでないと。」
「良いんだよ別に、僕が彼女と楽しもうって訳じゃない。」
「?」
「その誕生日の主役は悪魔で若葉ちゃんだ、さっきも言ったように僕と二人っきりには
いつでも出来るし、正直僕の事は良いんだ、彼女が若葉ちゃんがその日くらい大好きな
友人に囲まれて思いっきり楽しんでくれれば。」
「……。」
「その日は若葉ちゃんという素敵な少女がこの世に生を受けた素晴らしい日、だから本気で必ず幸せな一日を過ごして欲しいから…。」
「…アンタ。」

正直この考えが正しいのかどうか分からない、本当は伊吹さんの言うようにその二人が居るよりも僕と過ごす日々の方が良いのかもしれないが。

「…分かった!じゃー今日帰ってお母さんと準備するわ、ケーキやご馳走を。」
「!ありがとう、伊吹さん!」
「別にアンタの誕生日パーティじゃないけどね、で?アンタはどうする訳?」
「プレゼントを考える、彼女が一番喜びそうな物。」
「アンタの尿とか。」
「ばっ!!やめてよ!いきなりなんだよ!」
「あはっ、冗談よ、オッケーじゃ蓮にも言っとくわ、まぁーあいつはただ食ってあの場を盛り上げるだけでしょうけどね。」
「良いじゃん、大事な事だよ。」

さて、協力を得た所で次の行動に移すか。


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