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なりすました姦辱
【ファンタジー 官能小説】

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第四章 漂着した恋人-1

第四章 漂着した恋人


 可憐な女子大生が入ってくると鼓動が強く鳴った。
 愛梨は店内を見回し、待ち人がまだ来ていないことを確認すると、注文をしにカウンターへと向かった。受け渡し口で待っている間にスマホを操作している。先に到着した旨を知らせているのだろう。
 パフスリーブのチュニックに花柄のクロップドパンツ姿。パンプスの爪先で床をトントンと打ち、手持ち無沙汰を紛らわせている。トートバッグを提げているところを見ると、学校の帰りだ。
 愛梨の服装のテイストが少し違うな、と保彦は思った。保彦が愛梨に持っているイメージは、もっとキュートなスタイルだ。
 ――きっと、むしろ普段はこういった服装が主で、愛しい自分に会う時にだけ、なるべく可愛らしく見えるよう着飾ってくれているのだ。
 だが、そんな健気なことをしなくてもいい。
 暖色照明に照らされている毛先を内巻きにしたミドルボブ、袖口から覗く色白で手弱やかな二の腕、そして、こうして離れた所から賞でると目が逸らせないほど惹かれてしまう上品な顔立ちは、そんなラフなスタイルであっても、愛梨を「清楚なお嬢さん」そのものにしてくれている。心配はいらない。
 愛梨はグラスを受け取ると、丸テーブルを挟み対面でソファが置かれた席についた。
 なぜ愛梨からプライベートメッセージが届き、「マリちゃん」などと親しげに呼ばれるような仲なのか。
 海辺の廃墟に駐めた車の中、男茎と精液で真璃沙を問い詰めた。さして複雑な話ではなかった。
 かつて愛梨の父親が開業するにあたり真璃沙の父親のコンサルティングを受け、その後日本で信頼が置ける主治医を求めていた真璃沙の父親が、愛梨の父親にこれを頼んだ。以来、家族ぐるみの付き合い。お互い一人娘だから幼い頃は姉妹のように接していたという。中学に上がったあたりから、学校や部活があるから会うことは少なくなっていったが、今でも頻繁に連絡は取り合っている。
 そんな妹のような存在がいるとは愛梨から聞いたことがなかった。
 言うような機会が無かっただけではあるが……、こんなことがあるだろうか?
 やはり保彦が探索に努めるよりも、土橋の淫欲を優先した方が事態は進んだ。汐里は保彦が入社を希望している会社の社員であり、同じく涼子はその上司で、かつ保彦の自宅の近くに住まう。更に真璃沙は涼子の上司の娘であり、愛梨の幼馴染。土橋を介して引き寄せた女は皆、保彦と何らかの繋がりがある女達だった。この符合が、保彦と土橋が体を交換した現象に無関係とは思えない。いったいどう関係しているのかは全く分からないが、きっと何かがあるに違いなかった。
 いずれにしても、こうやって愛梨に直接会えるチャンスに辿り着いた。
 愛梨の携帯番号もメッセージアプリのIDも真璃沙から聞き出していた。
 土橋の携帯から電話をされ、土橋の声で話されても愛梨はたじろぐだけだろう。顔が見えないと真摯さも伝わらないから、やめておいたほうがいい。メッセージアプリのIDは携帯端末に紐付けられており、保彦のIDでログインするには保彦の端末が必要だ。裏技があると聞いたことがあったが、そもそもメッセージアプリが使うことが目的ではない。
 見知らぬ電話番号から電話をしたり、裏技を使ったりせずとも、もっと簡単に愛梨に会う方法があった。真璃沙は性奴隷に堕ちたのだ。
 真璃沙から久しぶりに会いたいとメッセージを受けた愛梨は、二つ返事で了承した。
 返信メッセージの愛梨が、いつもは保彦へ甘えて頼りがちなのに、妙に懐深いお姉さんぶろうとしているのが微笑ましかった。愛梨は真璃沙のために時間を割き、このコーヒーショップを待ち合わせ場所に指定した。
 真璃沙には愛梨から何の連絡があっても、来ることができなかったのは急に仕事で大きなチャンスが転がり込んできて、途中で連絡を取ることができなかったからだと言え、と厳しく命じてある。
 準備万端の保彦だったが、姿を見てもすぐに愛梨へ声をかけることができなかった。
 身装は気をつけていた。前回愛梨に会いに行こうとした時は、愛梨を身構えさせないようにTシャツにジーンズというくだけた服装を選んでいた。だが土橋の手持ちの私服はどれを選んでもダサいものばかりで、事実、警察署の鏡で確認した姿は醜悪さを全く繕えていないと反省された。
 私服で頑張ろうとしても、この肉体では焼け石に水なので、今日はスーツで来ていた。高所得の涼子にシャツ、革靴含めて一式買わせたものだ。床屋にも行き、禿髪の未練を切り落として坊主刈にした。


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