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なりすました姦辱
【ファンタジー 官能小説】

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第三章 制裁されたハーフモデル-15

 ホッとしていると、宮本捜査官が乗ってきてスライドドアが閉められた。
 どこに行くんだろう。でも、二人の言う通り、こんなにも短い間に二回も触られたのだから、懲らしめてやらなければならない。
 座るとずいぶんと気持ちが落ち着いてきた。
 真璃沙は改めて隣の宮本捜査官を見た。美しい人だった。いやこの女性だけではなく、運転している広瀬捜査官という人もまた美しい。
(やっぱり痴漢の捜査ってこういう綺麗な人がするのかなぁ……。もしかして囮捜査だったりして)
 そして真璃沙は男を横目で見た。シートに浅く腰掛け、両手を太い腹の上にダラリと垂らし、マスクの横顔は下を向いていた。
(ざまぁ。死ねばいいのに)
 小さくなってしまった中年を賎しむと、知らない間に鼻から嘲笑の息が漏れた。
 だんだん余裕が生まれてきた真璃沙は、後部座席から前のコンソールパネルへ目を向ける。特別な装置が取り付けられている様子はない。一見しただけでは警察車両には見えなかったが、いかにもという感じならば覆面の意味がないなと解釈していた。
 家庭用乗用車にしか見えない車内へ視線を巡らせると、ふと、ドア上部の持ち手に何かの金属製の輪のような物が取り付けられていた。
(何だろう? アレ……)
 反対側、男の禿頭の上の取っ手にも同じ物が取り付けられている。見ただけでは用途が想像できない物だったから、これが警察車両ならではの物かと納得していると、バックミラー越しに広瀬捜査官と目が合い、そして、あっ、と思い出して、
「あ、シートベルト……後ろはしなくていいんですか?」
 と訊いた。
「あー、うん。いいの、今は」
 広瀬捜査官が運転しながら曖昧に答える。隣の宮本捜査官を見たが、真っ直ぐ前を向いて黙っていた。
 その美貌の横顔は、さっきまでの真璃沙を慮る柔和さが消え、どこかしら緊張しているような表情だった。
 そっか今は特別だもんね、と真璃沙はまた勝手に解釈してから、宮本捜査官から目を移して後部座席を見た。何も載っているようには見えなかった。何か素人に触られたら困る物があると言っていたから、何だろうと思っての事だった。
 すると急な下り坂になる感覚があって前を向くと、車の向かう先にETCのゲートが見えた。ゲートセンサーに反応した電子音が聞こえる。
「どこまで行くんですか?」
 隣の宮本捜査官に問うと、急に声をかけられたせいで睫毛と唇が震えるのが横からよく分かった。
「一般道混んでるから、高速使うの。もう少しだから」
 何も答えない宮本捜査官の代わりに広瀬捜査官が答えた。「――宮本さん」
 本線に合流しつつ、宮本捜査官に声をかける。
「……えっ」
「手錠かけなくていいんですか? 本人も認めてることですし」
「あ、そう……そうね」
 宮本捜査官が足元に置いていたバッグに手を伸ばす。
(わぁ、テレビとかで見るやつだ)
 真璃沙は普段見ることができないであろうシーンに興味を持ち、宮本捜査官の手元を見ていた。
 ジャラリ。取り出されたのは刑事ドラマで見るような金属製の双輪ではなく、映画で見た海外の警察が囚人護送に使うような、太いベルト製のしっかりとした手枷だった。
(ふーん、何か思ってたのと違う)
 想像と異なる手錠が取り出されても、真璃沙は特に疑問を感じずに眺めていた。
 宮本捜査官がシートと背凭れの隙間に手を入れると、グイッと鎖を引き出した。手枷の頑丈そうな輪へフックで取り付ける。
(後部座席の秘密の物ってこれかぁ……。逃げれないようにするんだ)
 ピンっと鎖を張ってしっかりと取り付けられたことを確認した宮本捜査官は、一旦手枷をじっと見て真璃沙にも聞こえる深呼吸をした。
 なんで緊張してるんだろう、と思っていると、
「……て、手を……出しなさい」
 と手枷をこちらに伸ばしてきた。
 男が足の間に垂らしていた両手首を揃えて上げ、少し真璃沙の方へ向けてくる。真璃沙は自分を挟んで手錠が嵌められようとする邪魔にならないよう、デニムミニの上に両手を置き、背筋を伸ばして後ろへ身を避けた。
 突然、二人同時に太ももの上に置いていた腕が浮いた。
「えっ……」
 ガシャッ。革製の手枷が素早く取り付けられる――真璃沙の、手首に。
 二人の行動に訳が分からないでいる間に、宮本捜査官がシートの足元に手を伸ばした。
「あ、あのっ……」
 声を上げようとした瞬間、突然視界が変わった。
 シート下のレバーが引かれてシートが一気に倒された。背凭れに身を預けていた真璃沙は、とっさには腹筋に力が入れられずに、一緒になって真後ろに倒れてしまった。
「うっ」
 あまりに突然の出来事に、体のどこに力を込めればいいかわからない真璃沙の両手が、カラカラカラという聞き慣れない音とともに物凄い力で手枷ごとヘッドレスト上まで引かれていった。慌てて引き戻そうとするが、肘を曲げても脳天から下ろすことができない。
「うっ」
 あまり強く引くと手首に圧迫感があった。
 痣をつけたくない。


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