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年下カレシ
【女性向け 官能小説】

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過去との決別-5

葵は気が抜けたように一言、「ありがとう」と言った。

それから葵はけじめをつけると言って、スマホを取り出した。

奈々子の思った通り、久実に電話を掛け始めた。

葵は奈々子にも聞こえる様にスピーカーにする。


電話の呼び出し音が数回なると、彼女は応答した。


「もしもし?」

「葵だけど・・・。」

「わかってるよ!まだ私、番号消してないもん。で、どうしたの?あの彼女と別れた?」

「別れないよ!俺、彼女に今まで久実としてきたこと全部話した。」

「そうなの〜?葵も言っちゃったんだぁ。それでも葵の事好きって言われたの?

私もね、この間あの人に私たちの関係暴露しちゃったんだけどね〜。

私が葵と付き合ってもいいと思ってるって言ったら、それは葵が決める事だって、

めっちゃ睨まれた。

出来る年上の女みたいな言い方でぇ、なんか滑稽だったよ〜!

でもこんな事聞かされて別れないなんて・・・まぁ、あの人もう余裕ないっしょ。

葵みたいな男逃したら、もう後なさそうだもんね〜!」

「俺たちの事は久実には関係ない。俺はもう久実とのことは引きずってないし、

これからも関わりたくも会いたくもないから。話はそれだけ。じゃあ。」


久実は葵が電話を切る前に何か叫んでいたが、葵は冷たく言い放って電話を切った。


そのまますぐに葵は奈々子の腕を掴んで抱き寄せた。


「奈々子さん、好きだ・・・愛してる・・・。」


そんな事を耳元でささやかれた。

彼と知り合ってから胸がときめいたり、不安になったり奈々子の心は忙しい。

でも彼女は葵が自分の過去をさらけ出してくれた事がすごく嬉しかった。


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