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特命捜査対策室長 上原若菜
【レイプ 官能小説】

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高梨愛理の亡霊-2

 マギーはテレビに映る女性を見る。妖艶で確かに美しい。歳は若菜と同じくらいであろうか。若い時の水着の写真が紹介される。ナイスバディを小さな水着に包み込み、男を惑わすような表情は若い頃から持ち合わせていた事を思わせる。現在の歳になり、ますますそれを強く感じさせる、まさに美魔女の象徴のような女性である。
 「知ってるんですか…?」
若菜は画面を睨みつけるかのように見つめながら言う。
 「ええ、よ〜く知ってるわ?田口徹の高校生の時の先輩で肉体関係にあった女よ?高校生の時にはもう読者モデルやモデルとして芸能界に身を置いていた高梨愛理はモデル仲間に覚醒剤を売ってたのよね、当時から。田口と行動を共にし、付き合ってたかどうかは分からないけどずっと男女の関係だった事は間違いないわ。田口とサーガが繋がっているなら、高梨愛理も当然繋がってたはず。」
 「…、若菜さんが言う通り、それぞれの事件は見えない糸で繋がってるって事ですね。」
 「そうね。しかもそれが今、引っ張り合ってるようにしか思えない。私を飲み込もうとする大きな渦が存在するって事ね。田口徹との糸は決して切れる事はないみたいね。だいたいその高梨愛理は死んでるんだからね。」
 「えっ!?どう言う事ですか!?」
 「田口徹を撃ったあの日、現場に高梨愛理はいた。田口を仕留める寸前、誰かが私の足に発砲したの。それが高梨愛理だった。そして銃口は私の頭に向けられた。もうダメだと思ったわ?でも発砲音がして、気付くと高梨愛理は誰かに頭を撃ち抜かれて絶命したのよ。そこで高梨愛理は死んだ。間違いない。」
 「え?え?じゃあこの高梨愛理は…?」
 「別人ね。顔が全然違うし。だいたい高梨愛理は別の芸名で活躍してた。このテレビの中の高梨愛理は高梨愛理じゃない。芸名かなんかでしょ。でも、この地に覚醒剤がらみで高梨愛理と言う名前が出た事は決して偶然ではないわ。やはり引っ張られてるのよね、私は。」
 こんな真剣な若菜を見るのは初めてであったかも知れない。マギーは上原若菜の元で働けると知り大きな期待を抱いて特命捜査対策室に転属してきたねだが、実際に会って仕事をしてみるとキャバクラトークを繰り返し覇気のない現状にガッカリしてイタのたが、今の若菜こそマギーが大きな期待を抱いた、まさにそんな姿であった。ようやく生きた伝説に会えたような気がした。
 「予定変更。高梨愛理に会いに行くわ。」
 「え?でもさすがに逮捕されたばかりで担当刑事が取調をしてる最中で、アポなしではキツくないですか?」
心配するマギーにキッパリと言った。
 「そんなの知った事じゃないわよ。担当刑事のタマキン潰してでも会わせて貰うからご心配なく。」
 「…(この人、タマキンとか平気なのね…)」
言葉使いには問題はあるが、でもその姿勢には尊敬すら感じる。若菜の堂々とした姿勢に胸が躍る。
 「どこ?」
 「萬岸警察署ですね。」
 「じゃあ行って。」
 「はい。」
そうこたえながらも決してナビは使わせてくれなかったマギーは標識が現れる度に注意深く確認しながら萬岸警察署に向かったのであった。


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