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特命捜査対策室長 上原若菜
【レイプ 官能小説】

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高梨愛理の亡霊-11

 サーガについての情報をある程度手に入れる事が出来た若菜は、覚醒剤入手ルートの解明は本職である杏奈に任せた方が良いと考えた。
 「貴重な供述ありがとう。あとはこれまでの覚醒剤入手の経緯、入手先、売り先とか全部素直に話なさい。」
 「…」
若菜には和歌がどうしてその返事に戸惑いを見せたのかが分かった。若菜は厭味のない、少し笑みを浮かべた表情で言う。
 「全て供述した後の事が怖いんでしょ?」
 「えっ…?」
和歌は若菜には全て自分を見透かされてしまうと感じた。
 「世に出た後、消されるんじゃないかと心配なのよね?安心しなさい?覚醒剤での逮捕は営利目的の場合は執行猶予はつかないから最低1年は服役よ?最低1年は命を狙われる心配はない。しかもあなたは高校生の頃から覚醒剤を売買し、かなり悪質な判断をされるのは間違いないわ?最高で20年の刑期の可能性がある。でも素直に供述をすればその刑期は恐らく減るでしょう。重要なのはあなたがいかに包み隠さずに警察に協力し供述をするか、よ?私が考えるに、警察に最大限協力し罪を悔い改めて、そして服役後は模範囚である事。そうすれば5年で出られる。そして5年あれば私はあなたを消そうとする人間がいる組織を壊滅する自信がある。あなたが刑期を終えた時に、安心して社会復帰出来る状態にしてあげるわ?」
 「え…?」
 「5年なんて、あなたが覚醒剤を売り続けて社会をダメにし続けた20年に比べれば短いもんでしょ?あなたがした事はあなたが思っている以上に罪が思いものなのよ?まずそれを理解しなさい。自分のせいで人生をダメにされた人間の事を思い返しなさい。毎日毎日一人一人の顔を。そして悔いる毎日を過ごせば5年なんかじゃ足りないぐらいよ。あなたが警察に協力し、本当に悔い改める約束をするならば、私はその覚醒剤組織を全てぶっ壊してやるわ?約束するわよ?絶対に、ね?」
和歌の想像よりも、上原若菜と言う刑事は大きな大きな存在である事を実感した。犯罪者である自分の未来の事まで考えている事に驚いたとともに感激すらしてしまう。信じよう…、この上原若菜と言う刑事…、いや人間を信じよう…、和歌はそう思った。
 「分かったわ…。私は知ってる事を全て話す。あなたを信じるわ…?あ〜あ、上原若菜を敵だと思わず頼ってれば今頃もっとまともな人生を送れていたかもね。」
和歌の表情は実に晴れやかなものへと変わっていた。若菜は何も言わずニコッと笑って取調室を出て行った。杏奈達も後に続く。
 「さすがね。いい刑事になったわね。」
そう言って若菜の肩をポンと叩いた杏奈。杉山は尊敬の念が滲み出るような顔をしていた。
 「父と先輩には負けたくないから、ね?」
そう言った若菜の表情に杏奈は思わず見とれてしまったのであった。


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