投稿小説が全て無料で読める書けるPiPi's World

特命捜査対策室長 上原若菜
【レイプ 官能小説】

特命捜査対策室長 上原若菜の最初へ 特命捜査対策室長 上原若菜 362 特命捜査対策室長 上原若菜 364 特命捜査対策室長 上原若菜の最後へ

謎の支配者、サーガ-1

 フレア千城支部ビル爆発による被害者はいなかった。恐らく鈴本杏樹から中野と篠田が顔を変え潜入捜査を行う刑事だとの報告を受け、警察に狙われている事実を掴んだサーガが支部に関わる人物を全て退去させたのだろう。受け付けの三上優奈も演技していたのだろう。近藤が二階に上がって行ってからフレアの関係者に連れて行かれたものと考えられた。百合が丘地区に住むヨガ生徒であるセレブ奥様達の家にも訪れたが、もぬけの殻であった。ビル爆発とともに千城地区からフレアが消えた。
 若菜はビルの検証を終えると県警本部長の佐藤の元を訪れた。
 「NFPは解散します。」
入るなり開口一番、そう言った。
 「近藤君が離脱しただけじゃないか?そう簡単には…」
佐藤の言葉が終わらぬ内に若菜が言葉を被せるように、語気を荒めて言う。
 「今回の件で役に本人が支配されると言う事態が起きたんです!しかも捜査対象であるフレアに身も心も奪われるという…。このプロジェクトは自分とは全く違う人間になり捜査するもの。全く違う人間とは全く違う人格になると言う事。全く違う人間、人格になり感じるものは自由、です。自由である自分に人間はどれだけ解放感を抱く事でしょう。今回の近藤君のように自由と言う快楽に本来の人格を消されてしまう恐れは非常にある。今回の近藤君に関して言えば警察の手の内を全て知られたも同じ。これからもそう言う被害者が出ないとは言い切れません。ですから即刻中止すべきです。」
佐藤は険しい表情を浮かべながら言った。
 「近藤君が洗脳されフレアに寝返ったのは、君の監督不行ではないのかね?」
 「そ、それは…」
何も言い返せなかった。確かにそうだ。自分の責任である。それはそれで認めるしかない。
 「確かにそうです。それは認めます。」
 「だろ?このNFPは公安の捜査と大して変わりはないだろう?顔を変えるだけで。公安の延長線のようなものだ。どうして公安は良くてNFPはダメなんだ?」
 「ですから顔です!公安は顔までは変えない。だから緊張感を失わずに済むし自分を見失わない。鏡を見れば本来の自分を思い出す。でもNFPは顔まで変わるんです!何をしても本来の自分の仕業だとバレないんですよ!?人を殺しても本来の自分だとバレない。そこが怖いんです!今日の夜、本部長の家で私が顔を変えて本部長を殺しても誰も分からないでしょう?仮面を捨ててしまえば仮面とともに永遠に闇に葬られてしまうんです。そう言う事です!」
机をバンと叩きながら鬼気迫る表情で若菜は佐藤に詰め寄った。


特命捜査対策室長 上原若菜の最初へ 特命捜査対策室長 上原若菜 362 特命捜査対策室長 上原若菜 364 特命捜査対策室長 上原若菜の最後へ

名前変換フォーム

変換前の名前変換後の名前