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特命捜査対策室長 上原若菜
【レイプ 官能小説】

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新展開-8

 「これだけ重要人物がこの場所に集まっていたのに1人も捕まえられなかっただなんて…完全に腕が落ちたわね、私も…。」
サーガ、真田竜彦、近藤、そして白川歩美と言うどれも警察が確保すべき人物を目の前に逃走を許した自分が不甲斐なかった。今は無きフレアビルの残骸を睨みつけながら悔しさを滲ませる。
 「あんな機関銃…、いや機関砲なんてあり得ねーっスよ!ランボーじゃねーんだから!」
壮絶な武器に吉川は少し気持ちが高ぶっていた。
 「武器密輸の話も現実味を帯て来たわね。フレアに纏わる黒い噂は全ての本当だと考えた方が良さそうね。」
そう話しているところにさとみが泣きながら走って来た。
 「無事で良かった!!」
2人の目の前に来ると力が抜けへたり込んでしまった。
 「どうしてさとみちゃんがここに??」
ウルウルした瞳で若菜を見上げながら答える。
 「何か…、何か悪い予感がして…気づいたらここに…。」
そんなさとみを見ながら洞察力を働かせた若菜は一瞬ニヤッとした。
 「ありがとう、心配してくれて。でも平気よ?」
 「ハイ…」
そんなさとみの頭を撫でた若菜。
 (心配の中に私は入ってるんだかね…。フフフ)
チラッと吉川を見る。
 「??」
吉川は若菜がどうして一瞬自分を見たのか分からなかった。
 「さて、鈴本杏樹の身柄は抑えられたのか確かめて?それにこのビル爆発による被害者の確認。本部に応援要請して?」
 「はい!」
吉川はすぐに動いた。
 若菜は視線を崩壊し黒煙を上げるビルに向ける。
 (この事件は単なる強殺や強姦、覚醒剤がらみの事件ではない。もっともっと大きな大きなとてつもない事件に繋がりそうね。ここまでの件は単なる序章に過ぎないのかも知れない。闇の向こうに何かがある…。)
風に髪を靡かせた若菜の表情はまるで田口徹と戦っていた頃の若菜の表情と変わらぬものになっていた。捕まえるか捕まえられないかと言う問題ではない。死ぬか死なないかの決意を元に闇に包まれたまだ見えぬ敵を睨むかのように黒煙を見つめていたのであった。


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