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ヒューマン・ロール・プレイ
【調教 官能小説】

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〜 情報その3 〜-2

 ……延々と続く娼婦の歴史。 ローマを転機として、売笑を管理する主体は国家から一般人へと変遷します。 中世では世界各地に娼館が林立し、生きるよすべをもたない女性、肉体以外に貢献の資本を持たない女性の受け皿になります。 殿方による過度な女性への尊重が始まり、売笑の対価も高騰していきました。 美貌、仕草、話術、見栄、衣装、世間体、処女性……女性に伴うすべての要素に空虚な意味づけがなされ、1つ1つが無闇に崇められ、そうする内に娼婦の価値は旧世紀中世の『高級娼婦』で1つの頂点を極めました。 


『中世の娼婦@ 〜フランスの高級娼婦(クルティザンヌ)〜
 彼女たちは一度も民間で売笑をせず、国家に売笑婦として登録することもなく、貴族の召使や舞台俳優、バレエダンサーを経て特定の殿方の庇護を得た上で、自分が用意したアパートで売笑を行いました。 貴族のサロンに出入りし、エスプリと下品な話術で貴族然に振舞ながらも、常に股間を濡らすことを忘れなかった女性です。 このような女性の登場により、日常と売笑が密接に結びつけられ、売笑に特別な意味が付加されました。 すべてが虚構と知りつつ手練手管で殿方をたぶらかす高級娼婦により、社会に不倫、不義、不実の種が蒔かれました。

 
 中世の娼婦A 〜コリアの妓生(キーセン)〜
 前時代から続く文化により、奴隷制が認められ、なおかつ初潮に達しない女性との性交が認められていたコリア。 芸で酒席を盛り上げてから枕元に寄り添い、情けを頂戴する妓生が多く存在しました。 国家で妓生を管理し、中国へ貢女した国柄です。 もともと奴隷なため、扱いもぞんざいで、華美な服装を特別に認められた以外は最底辺の暮らしだったようです。 妓生学校で性技、歌舞音曲、裁縫や調理を学び、一流(一牌)になった妓生のみ、売唄、不売淫という建前を称することが許されました。 実際は『家畜制度(妓生がもつシステムの正式名称)』といって、特定の殿方に妾として尽くすことで、高額の報酬を得ていたため、売淫の日常だったそうですが……。 
 このように特別な価値を自分たちの肉体に付加してもらうことで、無条件の愛情から遠ざかり、肉体の優劣が価値の高低を決めるという世俗を、売笑婦が主体となって作ったそうです。


 中世の娼婦B 〜日本の花魁(おいらん)〜
 100万都市に設けられた公認売笑街、吉原では『花魁』『散茶』『埋茶』といった略称で呼ばれる女性が春をひさぎました。 格子戸を挟んで単座して指名をまつ埋茶に対し、最上級の『花魁』は衣装から寝具、御伴まで最上級のものを用意し、大名貴族も及ばない豪奢な部屋に暮らします。 時には殿方を袖にすることまで許され、高足下駄で周囲を睥睨するという、花街独自の権威を備えていました。 自分達の価値観を現実の外におき、吉原という架空(ファンタジー)の世界で自分達を殿方の上位に置く売笑婦……不遜といえば、これ以上不遜な存在はないといえましょう。 


 中世の娼婦C 〜ベネチアの高級娼婦(コーティザーン)〜
 徒に宗教倫理を押しつけるローマ・カトリックと距離を置いた陪審制を敷くベネチアは、多くの娼婦を抱える売笑立国でした。 中でもラテン語やイタリア語を含む複数の言語を操り、教養と機知に富んだ女性がサロンを闊歩し、外交の場で性を提供する高級娼婦になりました。 そういった女性は殿方専用の図書館を利用でき、30センチ以上ある木靴を履いて街を歩きます。 いざ外交団来訪や祭りの折には『景気づけ』として自身の裸体を晒したり、陰部を広場の山車の上で拡げたり、外交団の寝所に事前に配置されるなどして金銭を代償に多くの恥を掻いたといいます。 彼女たちは教養を肉体の添え物に貶め、結果として女性の勉学価値を、殿方に性交していただくために限定しました。




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