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特命捜査対策室長 上原若菜
【レイプ 官能小説】

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謀反-9

 「白川歩美と鈴本杏樹は面識はなかった感じでした。白川歩美の方は明らかに鈴本杏樹を知っていましたが、鈴本杏樹の方は白川歩美を知りませんでした。近藤さんが出て行った後、鈴本杏樹は豹変しました。目つきが変わりまるで別人になったかのように乱暴した近藤さんを詰り、そして犯された事など全く気にせぬ態度で不敵な笑みを浮かべて俺に言いました。特殊メイクで別人になりすましてフレアを調べてたのね、クソ警察はっ、て。それをすぐさま誰かに電話してました。恐らくサーガでしょう。鈴本杏樹は自分の素性を隠しヨガ教室に通う人妻を演じていた。サーガとグルの女だったんです。」
 「ほ、本当…?じゃあNFPの存在は…」
 「フレアにバレました。すみません、鈴本杏樹を見誤った俺の責任です。手の内を知られてしまいました。」
 「…、いつかはバレる日が来ると思っていたし仕方ないわ。」
 「すみません。それから俺は鈴本杏樹に暴行されていました。あれは慣れてます。あの凶暴性は女とは思えなかった。意識を失いかけた時に白川歩美が現れたんです。白川歩美は真田竜彦が太田利明になりすましていると言う事実を知り嬉しそうでした。ヨガ教室やフレアについて相当詳しかった。鈴本杏樹と争いになりましたが、あれだけ凶暴な鈴本杏樹をあっという間に制圧してしまいました。そして縄で縛り付けると、俺を自由にしました。最後にニコッと笑って、またねと言って鈴本杏樹を連れて消えました。どこに行ったかは分かりません。しかし真田竜彦を探しているのはハッキリしました。その目的は分かりませんが、恐らくこちらの動きはきっと把握しているに違いありません。フレアで真田竜彦を見つけたのも、そのまわりに白川歩美がいた事も決して偶然ではないでしょう。一連の事件はただの強姦殺人や爆発事件、覚醒剤絡みの事件ではなく、もっと大きなヤマになりそうな気がします。我々の知らない何か大きな闇が蠢いているような気がしてなりません。」
 「そうね…」
その闇が何なのか若菜には分からなかった。とにかく事情が分かり、まずは近藤の身柄を確保するのが正しいと判断した若菜。
 「分かった。至急緊急配備を敷き近藤君の身柄を押さえるわよ?金田君とマギーは鈴本杏樹の家に行き身柄を確保して。いいわね?」
 「はい!」
それぞれが職務に散らばって行く中、一人医務室に残った若菜は吉川に頭を下げる。
 「あなたをこんな危険な目に曝してしまい申し訳ありませんでした。」
深々と頭を下げ謝罪する若菜に吉川は慌てる。
 「や、止めて下さい…。上原さんは何も悪くないっす。俺は俺の判断で捜査しただけです。覚醒剤使用も自分の判断です。我々は自己責任のもとに刑事として捜査してるんスから。」
そう言った吉川に若菜は頭を下げ続け謝罪の言葉を続けた。
 「ごめんなさい…、ごめんなさい…。」
と。吉川は涙ぐむ若菜のこんな姿を初めて見て戸惑いを見せた。


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