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特命捜査対策室長 上原若菜
【レイプ 官能小説】

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黒い嫉妬心。-11

 冷静さを失った自分を宥めるかのように吉川は大きく息を吸い込み、そして吐いた。そして傷だらけのみな実を見ながら言った。
 「その傷は…篠田にやられたの…?」
みな実は思い出すのも辛そうに頷く。
 「はい…。初めはそんな事無かったんです。それが段々エスカレートして来て…。特に最近は酷くて…。初めの内のように従順な下部として色んな事をさせられている方がマシでした。最近は完全に奴隷として私を扱うようになったんです。あの人は異常です。命の危機さえ感じるぐらいです…。覚醒剤を与えれば何をされても文句は言わず従うのが当然だ…、そんな気持ちが態度から良く分かります。怖いです、あの人は…。太田よりも怖い…。」
実は篠田も刑事だと言いずらくなる。言わなきゃいけないが、なかなか口から出て来なかった。
 「篠田は媚薬が覚醒剤だと言いう認識は持ってるの?」
 「持ってないと思います。良く効く媚薬だと信じてると思います。今までは私に塗ってスケベになってく姿を見るのが楽しそうでしたから。積極的に吸うようになったのはごく最近です。吸うようになって凶暴になりました。暴行が始まったのは間違いなく良く吸うようになったからだと思います。ただ注射するよりは体内に入る濃度が低いので私みたいに吸い過ぎて覚醒剤の症状がまだ出てないと思いますが、でもそろそろ出てくる頃です。吸わないと苦しくて苦しくて仕方ない…、吸うと自分が全知全能の神になったかのような気分になる。彼は今、ヤレない女はこの世にはいないと感じている頃でしょう。間違いなく覚醒剤中毒の入口に立ってます。」
吉川は驚いた。覚醒剤はどんな物かを理解しているからだ。恐らく刑事である近藤よりも知識があるだろう。それはみな実が既に重度の覚醒剤中毒者になっている事を物語っていた。
 「非常に言いづらい事なんだけど…篠田正樹も…俺と同じ潜入捜査をしている刑事なんだ…」
みな実は目を大きく見開いて驚いた。
 「え…?」
あまりの驚愕に口が開いたままであった。次の言葉が見つからない吉川の目を見つめるみな実。
 「嘘でしょ…」
 「本当なんだ…」
みな実はゆっくりと俯いて、そして寒気がする程低く冷たい声で言う。
 「あの人が刑事なら…、私はもう二度と警察は信じません…。あんな人間が刑事だなんて…。犯罪者と変わらない…。警察ってああ言う人を逮捕するものではないのですか…?正義って一体何なんですか…?」
 「言う通りだ…。でも事実なんだ…。すまない…」
みな実は暫く床に視線を落としたまま身動き一つとらなかった。
 「俺は今から君を保護する。篠田と二度と合わせる訳にはいかない。手伝うから必要な荷物をまとめてくれ。信じられるか?俺を…。」
心配そうに顔を覗き込む吉川。みな実はゆっくりと顔を上げ、言った。
 「…あなたの事は…信じます。」
と。みな実はフレアに身柄を拘束されて以来、覚醒剤とセックスに塗れた男とばかり接してきた。だからこそ正常な人間の判別がつくのかも知れない。吉川からは自分の事を考えてくれる「気持ち」が見えた。だから吉川の事は信頼出来ると判断したのであった。
 しかし吉川が中田みな実と接した事が後に大きな事態を引き起こす事になるのであった。


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