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特命捜査対策室長 上原若菜
【レイプ 官能小説】

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キメセク-9

 吉川の所見では恐らく近藤は知ってか知らずにかは不明ではあるが覚醒剤を使用していると思っていた。同じように中田みな実により真千子と同じように媚薬と偽りセックスに使用させられていると感じていた。吉川もまた近藤に忠告するべきかどうか分からなかったし、自分と同じように騙されている振りをして捜査をしているかも知れない。同じ部署の仲間とは言え最近特命捜査対策室で同僚になったばかりだ。それまで近藤がどの部署に所属しどんな任務についていたのかさえ分からないし、さらに言えばどんな人間かも知らない。まだ腹を割って話し合えるだけの関係を構築出来ている訳ではない。少しずつ探りを入れながら注意して見守る判断を下した。しかしこの遠慮が後に過ちだったと気づく事になる。
 そして確証がなかった上に近藤が不利な立場になるかもしれない為、言うか言わないか迷ったが、少し間を置いた吉川だが、最後に重要な情報を若菜に伝えた。捜査に置いて報告は重要だし、それを怠ったがために捜査を遅らせた経験がある為、言うべきだと判断した。
 「あと一つ…、これは何の確証もない事なんですが、偶然広沢涼子がサーガらしき人物に電話をしている内容を聞きました。その中で太田を差す時に、真田…いや太田、と言い直していたんです。」
若菜の顔つきが変わる。
 「何ですって…?」
 「予測ですが、フレア内では真田と言う者を組織的に太田と呼んでいるのではないかと。真田竜彦は身を隠す為に太田と言う人物に名を変えて活動しているのではないかと思われます。電話の内容から既に近藤さんとその太田は接触している物と考えられます。近藤さんは真田の顔を知っている。となると近藤さんは太田が真田と気付いて接触しているか、もしくは真田竜彦とは別人か、もしくは…」
 「整形してるか…、我々と同じく特殊メイクしてるか…」
 「はい。その判断が難しい所で…。」
 「うん。分かるわ。1番最悪なのは整形とかして別人になりきっている真田とは知らずに近藤君が接触している事ね。」
 「はい。しかしあの西進不動産爆発事件発生の時から常に覚醒剤、フレア、レイプの影を感じながら我々は捜査をしてきました。その流れから言うと最悪の事態を想定するのが自然な流れかと俺は思います。」
若菜は腕を組み険しい表情を浮かべながら言う。
 「近藤君を外す…?」
 「いや、もうここまで来た以上、いきなり外してしまうと疑いを持たれてしまいます。ここは近藤さんの警察としての信念を信じるしかありません。勿論俺も注意して近藤さんを見て行きます。このまま続行で。」
 「…うん。分かった。」
若菜は苦しかった。指揮をとる立場に苦しむ。よほど自分で捜査に飛び込んで行った方が楽だった。しかし若菜は吉川の言う通りに、個々の警察としての信念を信じるしかない、そう思った。


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