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痴漢専用車両へようこそ
【痴漢/痴女 官能小説】

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ターゲット乗車に至るまで-1

【ターゲット乗車に至るまで】

『本日は御乗車ありがとうございます。ただ今停車中の列車の6号車、7号車、8号車は貸切りとなっております。お乗り際にはその車両にはご乗車なさらないようにご注意願います』

「へ〜、駅でこんなアナウンスが流されてたんだ。さすが陽子さんの手配ね」

優子、陽子、由香里、寛子、それと複数のプレイヤーを乗せた電車が、始発の駅から発車してからしばらく経つ。初めに停車した駅のホームで、駅員のアナウンスを聞いた優子は、今更ながらに陽子の細やかな手配に驚いていた。

しかし、その陽子は感心する優子に構うことなく、手にした端末にリアルタイムで表示されるデータを目で追っていた。その後ろ姿は頑なで、少し緊張しているようにも見えた。優子は忙しそうな陽子の背中を見ながら少し肩を竦めた。

但馬親子を断罪した時に、連結車両の扉にその【貸切】の貼り紙を見ていたが、それが実際に貸し切っていたことを知ったのは、前回の打ち合わせの時だった。

「ホントに車両の貸切りってできちゃうんだ」

交通機関とは公的なものであり、個人での使用ができるとは思ってもいなかった。しかし、今のアナウンスで、実際にそれが可能だったことに感心した優子の口から、また陽子に聞かせるようなつぶやきが漏れた。

「できるわよ」

その優子のつぶやきに、端末のデータを目で追っていた陽子がようやく反応してくれた。陽子のその反応に優子は喜んだ。陽子が構ってくれないと優子には堪らないことがあったからだ。それは後で記すことにする。

「あたし、てっきり【ナンチャッテ貸切】だと思ってました」

陽子が反応してくれたので、優子は遠慮なく思っていたことを口にした。実際のところ、鉄道会社に内緒で【貸切】の貼り紙を貼って、コッソリ車両を使っていたと優子は思っていたのだ。

「ぷっ、何よそれ?」

優子のその言い様に、緊張気味だった陽子の神経が少し和らいだ。

「えっ?【ナンチャッテ】って、いいません?」

「言わないわよ」

「そうかなあ…」

他愛もない会話をしながらも、優子の存在を有り難く感じた陽子は、それによってさらに緊張の糸が弛まっていくのを自覚した。

(優子ちゃんが居てくれるから大丈夫)

本当は陽子が携帯端末にここまで気を配る必要はなく、突発事項は、陽子の能力でその都度対応すればよかった。それが可能なことは、前回の但馬親子の時に、優子の乗車を見届けるために、陽子がターゲットが乗車する駅で待機していたことでもわかった。陽子が端末に掛かりっきりになるのは、自身の緊張をまぎらわす意味でしかなかった。

【痴漢専用車両】には2つの顔があった。1つは、淫乱な女たちが、自ら望んで痴漢をされながら、快楽に浸るための車両だ。優子はこの車両に紛れ込んだために、自身の淫乱さを開花させるまでに至った。優子にとっては人生観を変えた有意義な車両だったが、それはこの車両の本来の姿ではなかった。

この車両の本来の姿は、悪意の女によって痴漢の汚名を課せられた者が、その女を断罪するために用意された復讐が目的の車両だ。

悪意の女を断罪する【痴漢専用車両】の運行には、陽子はいつも緊張を強いられていた。しかし、それは犯罪行為になるからなどの些末な理由ではなかった。陽子が緊張するのは、そのことによって星司が受けるダメージを考えてのことだった。

だからといって、この車両の運行を止めることはできなかった。その理由を知るには、この車両の運行を開始するまでに至った経緯を振り返らなければならない。


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