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ラブプレイ〜Hな二人の純愛ライフ〜
【フェチ/マニア 官能小説】

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擬似恋愛(前編)-6


「夏希ちゃん具合悪いっ!?」


「……具合…っ…すげえいいっ…」

「……?」

思わず興奮したまま勢いで答えた。

「あたし…そっち行く?」


「だめっ…俺がいくからっ」

「……?」

もうちょいで射くからっ…

たぶん疑問だらけの表情で晶さんは携帯電話を耳に充てているんだろう…

そんな晶さんの電話先で俺はコンナコトをしちゃってるわけで…



そんな想像さえも、もう俺を興奮させる材料でしかない──

猛りをシゴク手の動きはだんだんと早くなる。

溢れる粘液にまみれイヤらしい音が部屋に響く。
もしかしたら晶さんに聞こえてるかも知れない──

それさえも俺に興奮を呼び起こす

「夏希ちゃん?…」

「──っ…はあっ…
晶さんごめんっ…──!!」


詫びながら震える下半身に強く力が入った。

久し振りの自慰行為──

今から逢いに行こうとしてる恋人の生電話の声で生出しする俺ってやっぱ変態か?

「夏希ちゃん?何があったの?…」

「……なんでもない」

「………」

「ちょっとした…爆発事件だよ…」

「……?」

豪快に放出した白濁の液体を俺は自分で後始末する。

「晶さん…いまからいくから待ってて…」

声だけで射かしてくれちゃう貴女が俺は憎い──

簡単にゴミを始末すると俺は直ぐにマンションを出ていった。




「………」

切れた電話をあたしはずっと見つめていた…

なんか…
呼吸が荒い気がしたけど疲れてるんじゃないだろうか?


逢いたいなんて言って無理させちゃったかも…


お風呂から上がった濡れ髪を乾かしてあたしは夏希ちゃんを待った。

下着を履いた感触が少し違和感を呼ぶ。

夏希ちゃん…びっくりするかも知れない──


そう思いながらベットの枕元に私は買ってきたゴムを置いた。

「……やだ…ヤル気満々じゃんあたし…」

小さく呟いていた。

待つって時間は結構長い──

色々と思い直したあたしは初めてこの部屋で夏希ちゃんを“待つ”ってことをしている。

あたしはTVに目を向けた。

放置されながら様々な映像を繰り出している。

その中に時おり出てくる画面の中の恋人……

藤沢 聖夜──

よくみれば、ほんと売れっ子だ。

大手メーカーのCMでどのチャンネルに替えても番組の合間に一度は顔を出す。


CM何本抱えてるんだろう…

ぼーっと眺めているとまた夏希ちゃんのCMが流れていた。

「あ、初めて見るやつだ…」

目を向けた画面の中でそれこそ平安の衣に身を包み舞を踊る夏希ちゃんが映っている。

満月の夜を背景に、紅葉の植えられた京の庭でそれはそれは艶やかな表情をしながら踊っていた──


秋から新発売の日本酒のCMだ──


藤沢聖夜という役者の夏希ちゃんを知ろうとしはじめたあたしの目に、夏希ちゃんはほんとに色んな表情を見せ付けてくれる。




ただ、やっぱり画面の中の人はあたしの恋人ではなくて、あたしの恋人は、柏木 夏希ちゃん。この人だ──

玄関のドアがカチャリと開いて入ってきた夏希ちゃんをあたしは振り返った。

「なに、俺のCM?──新しいやつじゃん?オンエアされたんだ」

夏希ちゃんは声を掛けながら隣にきてしゃがみ込む。

床敷きのマットに胡座をかいていたあたしの顔を覗き込むと

「待たせてごめんね」

そう囁いてキスをした。

「大丈夫?疲れてない?」

「ん…疲れてないよ」

「爆発ってなに?」

口付けを繰り返しながら言葉を交す。

「爆発ってこれ……」

夏希ちゃんはあたしの手をとって自分の下半身に添えた。

「爆発したの?」

「うん」

「じゃあ今日はもう大人しいね」

「もう一発あるじゃん」

「そか」

「うん」

夏希ちゃんはあたしを押し倒してゆっくりと被さってくる。

「なんで爆発しちゃった?」

「………」

「どした?」

「晶さんの電話の声にヤラレタ…」

「声?」

「うん…声ってか、色々…」

「……あっ…」

潤んだ瞳で見つめながら首筋に吸い付いて軽く音を立てる。



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