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痴漢専用車両へようこそ
【痴漢/痴女 官能小説】

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打ち合わせ-4

「予定している郊外の駅には、この時間帯には殆ど乗客は居ないはず。もし、その駅で他の乗客が乗り合いそうになったら、改札に待機するプレイヤーが邪魔をするから安心してください。今回のシフトは宮本さんに本庄さんです」

ターゲットが乗車する駅で、突発的に車両に乗り込みそうな乗客が居た場合、改札口で待機するプレイヤーがその邪魔をする手筈になっていた。

「宮本が居れば大丈夫だ」

有段者である友人がシフトに入っているため、雄一は安心していた。

また、ターゲットが乗車する駅以外では、その車両の前後併せて3両は【貸切】の表示が為されていて、ホームにその3両は貸切りとのアナウンスが流さることになっていた。扉の開閉もその3両だけが行われないため、一般客が乗り込むことはできなかった。

当然他の車両からその車両に入らないように、連結部分には他の担当プレイヤーが待機していた。

「現在の時点で、各プレイヤー達から【シフト確認済み】の返信コメントも入ってます。今のところ変更や中止する要因もないので、予定通り決行しますね。じゃあ、マスター、お願いします」

陽子の説明が終わったのを待って、星司が口を開いた。

「山城さん、川端さん、海野さん、今回、これを決行したことで失われた人生が戻ってはきません」

星司の言葉に3人が頷いた。

「ですが、これによって新たな人生を歩む切っ掛けになると私は信じています。ターゲットを断罪した後は、もう辛かったことは忘れて素晴らしい人生を目指す努力をしてください」

3人に向けた言葉ではあったが、星司は自分の心にも刻み付けていた。

「はい」

星司の背景と心情を知っている3人は、揃って真摯に返事をした。

「マスターを始め他の幹部の皆様には、どん底だった私達に、希望を与えて頂いて感謝します」

山城が代表して口を開き、3人が頭を下げた。

「いえ、私達も皆さんにお手伝い頂いて、どれほど心強いことか」

星司は自分の思いを正直に口にした。

「私達が終われば、いよいよマスターの番ですね」

「はい。いよいよです」

それまで柔らかかった星司、さらに陽子と雄一の表情が引き締まった。

「誘い込む手口は決まったの?」

由香里が気になっていたことを聞いた。

「それがまだなの。帰国してから家に籠ったままだし、留学前の友人にも接触してないのよ。たまに外出するけど、そのときも車だから、中々接触が持てないのよ」

「やっぱり、拉致かな」

強引な方法だが、的確な方法を雄一がつぶやいた。

「まあ、それも含めてもう少し検討するわ。今はそれよりも、3人のターゲットの断罪を優先しましょ」

陽子が不確定な話を締めくくった。


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