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Army×Army
【ボーイズ 恋愛小説】

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言っても無駄、暖簾にサバイバルナイフ。-4

「あれ、買おうとしても丸っきり無駄だけど」
「は?」
「つか、音楽じゃねえし。残念だったなー」
「はあ?」

雨音が目を丸くしてこっちを凝視する。視線を感じるからわかる。物凄く意味不明だろうな。

「さっさと白状しろよ、どんな謎かけだよ。ふざけんじゃねーよコラ。俺が今までどれだけ気になってたか考えろよ、ちくしょー」

もう自棄だな。こいつは。
そんなにオレが好きとは。なんだかな。

「お前、ホント俺が好きだな。国民が泣くぞ」
「はあ?そんなのあんたを好きになった直後に泣いたわ。全世界が号泣だ」
「生憎その手の映画は見ねえな」
「意味わかんねーから。ふざけんじゃねーよ、コラ」

やっぱこいつは面白いな。ホント。
オレみたいな顔だけいい男が好きなんて。いや、イケメンだって俺も自覚してるけど?俺が認める前に周りからイケメンだと騒がれてきたからね。
まあ、常に顔だけよくて中身最低と言われてるけど。

「で、結局いつも何聴いてんだよ」
「あー、ラジオ。あの時間は民族語講座だな」
「……てめー、全世界に謝れ!今すぐ土下座しろ!」
「生憎運転中だから出来ねえよ」
「死ね!このカスが!」

結局、オレは全てに謝るしかないらしい。
この顔だけ可愛いモンスターみたいな雨音が恋人なのか、と些かオレもどうかと思う今日この頃だった。






fin.


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