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ラブプレイ〜Hな二人の純愛ライフ〜
【フェチ/マニア 官能小説】

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スキャンダル-6


「約束は…訂正するから…」

「──…っ!?」


なんだろう──

この悲壮感は…


今日一日すごく幸せに過ごしてたのに…



彼女の発した言葉に唇が震える


あれだけキスをして求めて好きだってたくさん言ったのに──


それも、全部訂正する気?


「晶さん…」

胸が苦しいのにそれでも抱っこしたままの彼女を手放せなくて強く抱きすくめた…

「…俺、…まだ晶さんから好きって言われてないよ」

「……」


「ほとぼり冷めたらここは出てくけど…っ」


「………」


「出てくけどっ…──毎日逢いにくるからっ…」

「………」


「晶さんが好きって言うまで絶対離れないからっ…好きって言っても離れないから…っ…約束は訂正したらダメっ…」


「……──離して」


「嫌だっつってんじゃんっ!」

「でも夏希ちゃん芸能人だから…」


「だからなんだよっ
芸能人だからってフル理由にすんなっ──!」


「……っ…」


「恋人なんだからっ逢いにくるっそのくらい出来るからっ…」



わけもわからず必死だった

ちょっと気持ちの温度差が違いすぎる──


ただそれだけ…


二人のこれからを考えてた俺と

途中で手を退くことを考えた彼女との気持ちの温度差が違いすぎるだけ──


ただそれだけのこと──




「……週刊誌のグラビア彼女は?……どうなるの?」

「──っ…あれは……ただの事務所の」

「後輩とマンションから出てきて濃厚なチュウ激写されてた…」

「……それは──」

確かにしたけどっ…


今さら週刊誌の話か?


「ただの後輩と濃厚チュウ」


「……っ…」


「ただの売り込み協力で濃厚チュウ」


「……え…」


「ただの濃厚チュウ。濃厚セックス」


「……あの…っ」


「ただの──誰とでも濃厚に出来るならあたしは要らないじゃん」


「そ、んなことは──」

「夏希ちゃんは健兄の事務所の大事な商品だから関係持ったのはあたしのミス」

「──…っ」

「迫られて困ったけど暴れてでも拒否すればよかったのにそれをしなかったあたしのミスだから──」

「──っ!?…なにそれっ」

「………」


「……っ…俺に抱かれたことミスって言うわけっ!?…」



あんなに必死で抱いたのにっ──

心臓だってめちゃくちゃ痛かったのに──


それでもすげー幸せだったのにっ…



「…っ…商品てなんだよっ」

あまりに辛くて顔が歪む。

彼女の口から次々に浴びせられる言葉に胸の奥が詰まった。

「…っ…健兄にバレたらあたし困るから。だからやめる」


「──…っ…ふざけんなっ!こんなことになって一番困ってるのは俺だっ!!──」


「──…っ…」



なんなんだよ今日は──

昨日はめちゃくちゃ幸せだったのにっ…
あんなにキスさせて好きだって言わせてっ……

眠れないくらいドキドキさせたくせにっ──


「今日…ずっと晶のことだけ考えてっ…どうやって喜ばせようかってそればっかり考えてっ…好きだって言葉も聞かせてもらってないのにっ…こんな中途半端でやめられるかっ!」


「……呼び捨てにすんな…」


「だったら晶こそ好きにさせるなっ!…っ…こんなにっ…──好きにさせんなっ!!」


もう胸が裂けるっ

一緒にいたらもっと好きになる

それがわかってるから──



もっと一緒にいたいのにっ──

彼女の言葉が普段は冷静な俺の心をむやみにかき乱す。

酷い言葉に彼女の背中を睨んでも憎みきれない──

もうこんなに嵌まってる…




「ねえ…──晶さんっ…頼むから考え直して…」

この懇願を聞き入れてくれるのだろうか──



未だ背を向けたまま俺を拒否し続ける彼女を思いきり抱き締めて、うなじに顔を埋めた。


こんな恋をしてどうやって終わらせるのかもわからない…

これからたくさん愛していくつもりでいたのに…

彼女は不意討ちばかりを俺に与える──


胸の底で焦げ付いたこんな苦しい感情を俺はいままで知らない…


「晶さん…」

「………」

「晶さん…っ…これ以上なにも言わないならっ俺、あなたを犯すよ?」

「…──っ!?」

しょうがなかった。

何をしてでも彼女からの反応が欲しくて──


無理強いでもいいからちゃんと目を見て相対して欲しかった──


無理に振り向かせた彼女は驚いて見開いた瞳で俺を真っ直ぐに見ていた。

初めて出会ったあの日と同じように

真っ直ぐな視線の黒い瞳の中に俺をしっかりと映していた……



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