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痴漢専用車両へようこそ
【痴漢/痴女 官能小説】

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幸田美咲と大木太郎-3

『いや、やめて、ダッ、ダメエェェ!あううう、あっ、あっ、ああっ、んああああ』

自分の女が他の男に犯される喘ぎ声に、ヒクヒクと頬を震わした大木だったが、取り敢えずそれを無視することにした。しかし、美咲はジョンの肉棒を納めた母親の様子を想像して可笑しくなった。

「あはは、お母さんたら言い声出してるじゃない。あんたも随分構ってなかったから、お母さんのあんな声聞くの久しぶりじゃないの?」

「うるさい!扉を閉めろ!」

「うふふ、いいじゃないの。あたしは気にしないよ。それよりも、あんたの方こそ人のこと言えるの?」

「何だと?」

「あんたの方こそ、フラフラしてるってことよ」

父親の嫌味を、娘は気にする風もなくそのまま言葉を返した。

「どういう意味だ?」

大木に対してこんな口を利く者は他には居ない。大木は苦虫を噛み潰した表情を浮かべながら聞き返した。

美咲は、今、ジョンに犯されている女と大木との間に生まれた娘に違いないのだが、大木の社会的立場上、婚外子の存在を公にすることができず、いまだに認知はしていなかった。しかし、それは美咲にとってはどうでもいいことだった。美咲にとっての関心は、将来の相続財産ではなく、現時点での大木の利用価値だった。

美咲の存在に負い目を持つ大木は、美咲が高校生の頃からその我が儘を大抵は許してきた。その我が儘はエスカレートしていった結果、大木が裏で繋がりを持つ暴力団組織の構成員を手なづけて、女王のような振る舞いをするまでになっていた。

そうした美咲のグループは、やがて大木の知らない間に、日常的に、恐喝、拉致、暴力、レイプをするまでに発展していった。

そんな時、1人の女性が美咲のグループにレイプされて自殺する事件が起きた。別の情報網からそれを聞き及んだ大木は頭を抱えた。

大木は裏組織に手を回して直ぐにグループを解散させると、ほとぼりが冷めるまで、美咲を海外に留学させることにしたが、我が儘な美咲はそれに堪えれずに日本に帰ってきていた。

「『どう言う意味』って、言葉通りの意味よ。フラフラしたあげく、今は何党だっけ?」

「こ、【国民の会】だ」

急に聞かれたため、危うく失念しかけたが、大木は現在自分が党首をしている政党の名前を口にした。

「【国民の会】?あはは、安直な名前ね」

「うるさい!何が安直だ。政党の名前はな、その党のアイデンティティを一言で現わす看板なんだぞ。それをバカにするとはどういうことだ」

懸命に考えた政党名を否定されて大木は憮然として反論した。

「アイデンティティ?じゃあ、わかりやすく【お金の党】にでもしたら」

「何を言っている。お前は、俺が国民のためにどれ程骨身を削っているかわからんのか。【国民の会】は政党名を見るだけで、俺が国民に目を向けていることがわかる素晴らしい名前じゃないか」

「あはは、確かに骨身を削ってるわね。【大木太郎】って国民、たった一人のお金儲けに対してだけどね」

大木の錬金術の骨子は、立場的に知りえた情報だ。その情報を元に、将来、空港や道路や鉄道に化ける不動産を二束三文で買い漁って資産を築いていった。その大木の錬金術を知る美咲は父親をからかった。

「お、お前はそんな目で親を見ているのか」

「うふふ、その恩恵をあたしも預かってるから感謝してるよ」

しかし、それは口先だけのことで、心の中では全然そんなことは思ってはいなかった。


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