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花の戯れ
【同性愛♀ 官能小説】

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前編-2


「ケーキはお口に合うかしら?」

「…は、はい! とても美味しいですっ」

ふふっと笑った唇から柔らかなソプラノが流れる。

見とれていた私は急に話し掛けられ思わずどもった返事をしてしまった。

季節ごとにいつも綺麗に色付く庭先。そして、舘を囲む植え込みの垣根もカラフルに花を咲かせる。

いつも買い物帰りに通る道。この花を愛でることが私の日課。

毎日のようにやってくる、近所に住む姑の嫌がらせに耐えかねる私に唯一心の潤いを与えてくれるほんの一時の時間。


細やかな楽しみにもなっていた。


この舘の周りはホントに何時もいい香りがする…

昔のように、無邪気に忍び込むことはもう出来ない変わりに私は植え込みに咲いた花の香りを思う存分堪能していた。

鼻をくっつけて胸いっぱいに吸い込むと、思いっきり、はあ〜…と幸せな声が漏れる。

そんな私の耳にクスクスと控え目な笑い声が聞こえてきた。

…やばっ!


思わず身構えて辺りを見回す。

その姿を見られたのか、笑いは余計に大きく聞こえてきていた。



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