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OL、堕ちるまで
【OL/お姉さん 官能小説】

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数時間前、帰路-1

横須賀線の横須賀駅から理恵の住むアパートまではかなり離れている。イヤホンが…ない…そうだ、会社を出るときに止められて…あわててポケットに…駅前のバス乗り場を抜け、国道に出て、しばらく道なりに歩く。イヤホンからは聴きそびれたジャズソングが流れている。

…やっぱ横浜で京急に乗れば良かったんだよね…

歩きながら、自分の選択を悔やんだ。…といってもラッシュに立ちっぱなしで乗り通すよりはるかに快適な通勤を楽しんでいた自分もいたのだ。

金曜日の夜だけに、国道沿いの商店街は屈強な軍人が多く、肩を組み、陽気な歌を唄ういかにも軍人サンと言った雰囲気の男達ともすれ違う。過去には黒人の怖そうな人に絡まれたこともあったが、それだけでも規律違反になるのか、すぐに別の人が助けてくれた。しかし、怖くてその夜は眠れなかった。

電車を降りてどのくらいだろうか。いくつか角を曲がり、アパートが近づいてきた。この辺は山の斜面にあり、帰りは山登りになる。辺りは街灯があっても薄暗く薄気味悪い。“あの話”が気味の悪さを増幅させる。

あと少し。音楽を止めようとスマホをポケットから取り出そうとした瞬間…

理恵の記憶はここで途切れていたのだ。


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