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特命捜査対策室長 上原若菜
【レイプ 官能小説】

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フレア代表下條高志-7

 若菜はその後三階に行き座禅を組み修行に励む信者の姿も観察した。確かに全ての信者はどこか弱々しく世間の中で押し潰されてしまいそうな人間ばかりのような気がした。一般的にこれが元ノウム原理教の衰退と言うのか、それとも弱き人間を救うべく生まれ変わった姿と言うのか、人によっては受け取り方は違うだろう。若菜は後者の印象を持った。
 「今日あなたに会ってフレアの印象が変わりました。重要な内部事情も知れましたし来て良かったです。では私はこれで失礼します。」
 「何のお構いもできずに申し訳ございませんでした。私こそあなたにお会いできて良かった。」
若菜はニコッと笑う。
 「では。」
下條は頭を下げて若菜を見送った。
 若菜はその足で警視庁本庁へと向かった。警視総監室に招かれると原警視総監と高城副総監と面談した。
 「何と!フレアの下條に会って来たのか!?」
若菜の大胆な行動に原は驚いた。
 「ええ。イメージとはだいぶ違いましたね。まっとうな宗教団体って感じです。怪しい所は何もなかった。」
 「そうか。実は我々も詳しい実態は掴めていないんだ。噂は聞こえてくるだがビル周辺の聞き込みをするといい評判しか聞こえて来ない。張り込みをしても特に怪しい動きはないだよ。」
 「ですね。そんな感じはします。でも…。」
 「でも何だね?」
若菜は少し間を置いてから言った。
 「クリーン過ぎるんですよね、逆に。」
 「クリーン過ぎる??」
 「はい。ビル内に入りましたが、全てが健全過ぎるんですよ。一般的な企業でさえ内部を見れば怪しいと思う箇所や目につく事が一つぐらいあるのが普通です。でもフレアはクリーン過ぎる。それが逆に怪しいんですよ。それにあの下條と言う代表、私の事を随分知ってるようで。私が納得するような事ばかり言葉を並べているのが気になります。サーガと呼ばれる男と共に下條も注意を払った方が良さそうです。私はフレアを調べます。本格的に。」
若菜の目の色が変わる。
 「いよいよNFPとUSの始動か?」
 「はい。真田竜彦を連れ去ったのはフレア…、その中でもサーガと呼ばれる男が鍵を握ってると思うんです。まずはサーガと呼ばれる男の正体を暴きたいと思います。」
 「そうか。何か協力が必要なら何なりと言ってくれ。全面的に協力するからな?」
 「はい、ありがとうございます。」
若菜は警視総監にとっても頼もしい姿を見せつけ東京を後にした。いよいよ始まる。若菜とフレアの長い長い戦いが。その結末は誰もが予想出来ない方向へと進んで行くのであった。


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