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特命捜査対策室長 上原若菜
【レイプ 官能小説】

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フレア代表下條高志-2

 応接室も一般企業と同じで何の変哲もない普通の応接室だ。事務所もそうだがもっと宗教的なものがたくさん飾られているものだと思っていた若菜には意外に思えた。
 「どうぞ。」
下條がお茶を出す。
 「ありがとうございます。」
まず一口啜る。
 「でも代表様がお茶出しですか?」
誰にやらせるわけでもなく、代表自らお茶出しをする姿を見て言った。
 「代表と言っても自分でやれる事はやりますよ。信者には雑用などという無駄な事をさせる為に入信してもらった訳じゃないですからね。私は雑用でもトイレ掃除でも何でもやりますよ。」
 「へぇ、そうなんですか。私はてっきりドンと構えて偉そうにふんぞり返ってるものだと思ってましたが。」
 「私は代表であって教祖ではありませんからね。教祖のように特別な力がある訳でもないですし。」
 「宙を浮いたり?」
 「ええ。世間ではインチキだとか非難されますが、教祖は本当に宙を浮けるんです。」
 「知ってるわ?昨日会ってこの目で見たから。」
 「会ったんですか?」 
 「ええ。面会に言ったの。ガラスを透けて来た手とも握手したわ?彼に触った事で自分も宙に浮いたし。」
 「そうですか。ではあなたは教祖の事を斜めから見る事はしない人ですね?」
 「ええ。あれは信じてるわ?昨日ホテルに帰ってから面白くて何回も宙に浮いて遊んでたし。」
 「は?教祖に触れてからホテルに帰って浮くまでどれぐらい時間は経ってましたか?」
 「そうねぇ、10時間ぐらいかしら。」
 「そんな筈はない。教祖に触れた人間は一時的に宙に浮けるようになりますが、その効果はせいぜい1時間です。効力がそんなに持続しる筈がありませんよ。」
 「え?そうなの?今でも浮けそうな気がするけど。」
若菜は床に座り座禅を組む。わざとではないが今日もパンティを見せていた。ちなみに今日はピンク色だ。目のやり場に困る下條だったが、若菜が瞑想を始めると驚きを隠せなくなる。
 「フゥゥゥッ…」
若菜が息を吐くと髪の毛が逆立ち体が動く。
 「まさか…!?」
深野浄京が浮く時と全く同じ状況だ。そして若菜の体がゆっくりと宙に浮いて行く。唖然として見つめる下條。信じられないと言わんばかりに目を見開いていた。
 「ほらぁ、浮いたじゃん!」
若菜は余裕であった。もはや空中で自由自在に動けるようになっていた。
 「し、信じられない…。これは教祖に触れた事の効果ではなく、才能の開花だ…。教祖によって潜在能力が引き出されたんだ…。」
世の中には特殊能力を持つ者ごく限られた人間が存在するが、その殆どはその能力に気づかないまま生きている。恐らく若菜はそのごく限られた人間だったのであろう。深野浄京と同じ部類の人間だ。若菜は教祖にも成り得る人間なのであると言う事だ。下條は若菜を見る目がまるっきり変わったのであった。


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