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艶盛り
【熟女/人妻 官能小説】

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第6話 愛欲に溺れて-2

『はあ・・・はあ・・・仕事と言っても、割り切れないんでしょ?。もう、こんなに濡らしちゃって・・・・・』

『ふふ・・・気持ち良さそうな顔をして・・・・・・ご無沙汰だったんでしょ?。だって・・・僕が突く度に、凄くいやらしい顔をしてますよ』

『三浦さん・・・お金に困ってるんでしょ?・・・はあ・・・はあ・・・・・・。どうですか?・・・僕としばらく遊びませんか?。もちろんお礼もはずみますし、別のプランに入っても構いませんよ。それに、三浦さんも好きな方なんでしょう?。だって・・・三浦さんの中、凄くヌルヌルしてますよ・・・はあ・・・はあ・・・駄目だ・・・もうイッちゃいますよ』

数時間前に、行為の最中に男から投げかけられた言葉が、景子の脳裏に浮かんでいた。
恥辱的な言葉だったが、あながし間違ってはいなかった。
生活の為と割り切った枕営業だが、一つ身体を重ねれば、景子を女へと変えていった。
離婚後に、一度も恋人を作らなかったのも、枕営業の中で寂しさが紛れていたからだ。

もう、留めないほど溢れる女としての性・・・・・・。
気づくと景子は、ショーツの中に手を忍ばせていた。

『中は駄目よ・・・お願い外にして・・・あっ!・・・あっ!・・・私もイッちゃう〜!』

男と過ごした至福の瞬間を思い返す景子。
火照る身体は我慢できずに、ダブルベッドの上に埋まりながら夢中で乱れた。

夜も8時も回る頃、ようやく食卓の上にはその日の夕食が並んだ。
ご飯とみそ汁以外は、スーパーで買った惣菜ばかりの簡単な物だった。

コンコン・・・・・・

「拓斗ご飯よ」

部屋をノックしながら、拓斗を呼ぶ景子。
出てくる気配に構わず食卓に戻ると、先に椅子に座りながら拓斗を待った。
しばらくすると、拓斗も部屋から出てきて、景子の目の前に座った。

「遅くなってごめんなさいね。母さん少し疲れてたから、部屋で横になってたの」

景子は、目の前の拓斗の茶碗を取ると、御飯を装いながら話した。
ただ、話してる内容はもっぱらの嘘で、晩御飯の準備ギリギリまで行為に及んでいた。
景子の抑えきれない性欲は、平凡な日常をも巻き込むボーダーラインにあった。
そんな景子の思いなど露知らずに、装られた御飯をおかずと交互に黙々と食べる拓斗。
その光景を、テーブルに両肘を付きながら、景子は黙って眺めていた。

「どうしたんだよ?。ご飯食べねえのかよ?」

普段と違う、景子の不自然な態度に痺れを切らした拓斗は問いかけた。

「ねえ・・・今の仕事大丈夫なの?。何か拓斗が無理してるみたいで、母さん心配なのよ」

内気な性格の拓斗に対して、身を案じる景子。
家庭を顧みれば、一人の母親でもある事を実感していた。

「別にどうだって良いだろう?。ちゃんと生活費も納めてるんだしさ・・・・・・。それとも、今のお金じゃ足らねえの?」

「そうじゃないの。今やっている、工務店の仕事の事よ。拓斗には向いてないと思って言ってるの」

「何でだよ?。俺の仕事ぶりを見たわけじゃないだろ?」

「仕事ぶりと言うか、工務店の仕事をする人達って、拓斗みたいに大人しい人は少ないでしょう?。だから、人間関係が上手く行ってない気がするの。母さんね・・・拓斗が社会人になってから、益々人から孤立してる様で心配してるの」

拓斗は学生時代から友人も少なく、社会人になるとほとんどが疎遠になっていた。
そうなると、休日にはほとんど引きこもりがちの生活習慣になり、景子は心配する様になった。

「別に一人だって良いよ。俺は誰の世話にもなんねえからよ」

「もう・・・それは若い時だけよ。あなたもいずれ歳を重ねて行くと、人の大切さが分かると思うわ」

「たくっ・・・さっきから変な事ばかり言うから、飯がまずくなってきたじゃね〜か!」

拓斗は、立て続けに自分の事を責め立てる景子に腹立だしくなり、食事も半ばに席を立とうとした。

「ちょっと待ちなさい」

それを制止しようと、景子は拓斗の腕を掴んだ。

「ねえ・・・私に気を使ってるのなら無理しなくて良いの。もし拓斗が学校とかに行きたいなら、今からでも遅くないから正直に言って・・・・・・。お金の心配なら大丈夫よ。母さんね、こう見えても会社では出世してるの・・・あっ!?」

景子の言葉に、最初は聞く耳を立てていた拓斗だが、途中で金銭の話になると嫌気がさしたのか、掴んでる手を振りほどいて自分の部屋へと消えて行った。
景子にしてみれば、拓斗の性格を案じての事だった。
このまま、社会の片隅で身を潜める様な生き方を、景子は望んでいなかった。
その為にも、もう一度学生生活を送り、自分を見つめ直してもらいたいと思う願望があった。
さらに、拓斗が高校を卒業してすぐに職に就いたのも、家庭事情に気を使っての事と、景子は薄々気づいていた。
それ故に、拓斗の意地らしい優しさが、逆に景子の心を締め付けていた。

ピンポン・・・・・・

突如として、景子のスマホのアラーム音が鳴った。
この日、枕営業で身体を交わした男からのLINEだった。
内容の方は・・・・・・『来週の月曜日、午後から空いてますか?』。
さっそくの、景子に対しての身体の誘いだろう。
家庭と仕事の狭間で、精神的にも不安定になる景子にしてみれば、束の間の良薬にさえ思えた。
拓斗の母親として身を案じる親心はあっても、突如と降り掛かる愛欲を目の前にしては、景子を女に変えていった。


−つづく−


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