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特命捜査対策室長 上原若菜
【レイプ 官能小説】

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ノウム原理教教祖、深野浄京-5

 不思議と若菜は深野浄京の言っている事に偽りはないと思えた。奇行とも思える超常現象を操るところは不気味だが、しかし目は犯罪者の目には見えなかった。
 「あなたは本当に弁護士一家の殺害や国防長官の狙撃、そして地下鉄サリン事件を首謀したの?」
深野はじっと若菜を見つめながら言った。
 「したかしないかは問題ではない。信者達が犯した責任を取るのが教祖である私の責任だ。信者達の罪は私の罪でもある。」
 「…」
本当のところは分からない。しかし若菜の勘によれば、深野浄京は世の中を騒がせた様々な事件を企てたような人間には思えなかった。
 「もし信者達の誰かがあなたをここから出そうとする思惑があるとするならば、その理由は?」
深野は少し考えてから答える。
 「思い当たらない。現在フレアとして再建しようとしている教団にとって、私の名前は都合の悪い事は間違いない。出来ればずっと中に入っていて欲しい筈だ。私を出させるメリットがまるで分からない。とにかく私はこのままここで責任を全うしたい。」
 「そう…。」
ノウムの名前を捨てた時点でノウムと深野浄京からの脱却を図り、新たにフレアを立ち上げたはずである。確かに今さら深野浄京の名前を世に出した所で世間から厳しい目で見られるのがオチだ。フレアとしてはこれまで通り深野浄京には刑務所に入っていてもらった方が都合がいい筈だ。フレアが深野浄京を脱獄させる意図はやはり首を捻らずにはいられない事である。フレアが深野浄京を脱獄させる為にテロを企てていると言う情報自体が疑わしいものに感じた。
 「会えてよかったわ?ありがとう。」
 「とんでもない。」
 「今度来た時には宙の浮き方を教えてね?」
若菜は冗談でそう言った。すると真顔で答える深野浄京。
 「さっきあなたは私に触れた。今ならきっとあなたも宙に浮けるはずだ。」
 「は、はいぃぃ??」
突然何を言い出すのかと思った若菜。
 「私が宙に浮く?そんな馬鹿な…。アハハ!」
 「やってみるがいい。」
あまりにも真面目な顔をしていた為、若菜の顔から笑顔が消えた。
 「マ、マジ…?」
 「…」
若菜はそんな訳ないと思いながらも床に座禅を組んだ。看守からは若菜の黒のパンティが丸見えであったが、すぐに視線を外した。
 「頭の中で宙に浮く自分をイメージするんだ。目を閉じて、な?」
 「…」
若菜は目を閉じて言われた通りに頭の中でイメージする。すると、何と若菜の髪が重力に逆らい天井に向かって逆立ったのだ。
 「!?」
高城と看守はまたまた驚く。そしてゆっくりと宙に浮いていく若菜を呆然と見つめた。
 目を開けた若菜。
 「!?マ、マジ!?ヤ、ヤバっ!!わ、私が宙に浮いてる…!!」
自らの体感は驚きよりも興奮を呼んだ。信じられない。体が宙に浮いてるのだ。目を丸くして興奮する。
 「キャー!キャー!浮いてるっっ!わ、私が宙に浮いてるっっ!!」
高城と看守の唖然とする顔が痛快に思えた。


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