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特命捜査対策室長 上原若菜
【レイプ 官能小説】

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ノウム原理教教祖、深野浄京-2

 厳重な警備の施された東京刑務所の中に入る。手はずは連絡してあった為、すんなりと面会室に入る若菜。副総監がいるのだ、当然かもしれない。副総監と上原若菜が共にする行動を疑う者など皆無であった。若菜と高城は椅子に座り深野浄京の到着を待つ。
 暫くして所員に連れられて深野浄京がやって来た。髪と髭は伸び放題。テレビで見た通りの容姿であった。深野浄京は若菜らの顔を見たが特筆すべき反応はない。落ち着き払った様子であった。
 確かに胡散臭い。しかし若菜が気になっ他のは目だ。収監されているにも関わらず落ちいている。重大犯罪を犯し刑罰に脅えている様子は一切なかった。逆に何か信念の強さを感じた。
 「初めまして…」
若菜がそう切り出すと深野浄京は間髪入れずに口を開く。
 「上原若菜さんですね?」
若菜は深野浄京が自分の事を知っていた事が意外だった。
 「ご存知なんですか?私の事。」
 「あなたは有名だ。それに素晴らしい刑事だ。殺人を犯した意外は完璧な刑事だ。」
若菜はフッと笑う。
 「随分はっきりと言ってくれるのね?」
 「事実だからだ。それにあなたはちゃんとその罪の深さを認めている。だから素晴らしい刑事なんだ。」
 「ありがとう、光栄だわ。」
若菜は違和感を覚えた。それは犯罪者と言う者は独特の何とも言えない雰囲気を持っているものである。しかし深野浄京にはそれが感じられなかったからだ。元々物事をはっきりと言う人間は好きだ。一見胡散臭く感じる風貌の中にもどこか教職者のような人を引きつける何かを感じさせる。
 「そんなあなたがどうして私なんかと会おうと思ったんだ?」
若菜はじっと目を据えて見つめてくる深野浄京の視線に瞬きもせずに見つめ返す。
 「あなたに興味があったから…。」
 「私に興味?」
 「ええ。どうやらあなたの信者達はあなたをここからどうしても出したいようなのよ。手段を選ばずに、ね?だからあなたにどんな魅力があるのか確かめたくなったのよ。」
深野浄京も瞬きもせずに、若菜の言葉をじっと聞き、深く息を吐いてから言った。
 「私はここから出たいとは思っていない。私は死刑が確定している。私はその瞬間が来るまで自分の犯した罪を悔い、そして犠牲になられた方々のご冥福を祈る事のみを考えている。刑務所から出る事など望んではいない。」
そう言った深野浄京からは、洞察力に優れた若菜には嘘をついている事は感じられなかった。
 (この人は本当に犯罪者なの…?)
若菜が感じたままの人間なのか、それとも心を無にして自分の内面をコントロール出来る人間なのか、全く見えなかった。若菜は深野浄京を揺さぶりにかける事にした。


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