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可愛い弟子
【ロリ 官能小説】

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記憶-6


「同じシリーズだけど、初期の物らしくて、ちょっと画像も荒いんだ。でも、コピーで劣化したってよりも、カメラの性能が悪いって感じかな。顔は、はっきりと判別できるよ。DVDに落として向こうの部屋に置いてあるから、アパートに持って帰って確かめるといいよ。」

「ああ……ありがと。」

「でも、コピーして誰かに配布するとかしないでね。すぐにどこから出たか、わかっちゃうから。アクティベーションのプロテクトがかけられていて、向こうは、一本一本管理してるみたいなんだ。だから、もし海賊版が出たら、すぐ出所がばれちゃうから。」

「アクティベーション?」

「要するにダウンロードしたビデオのデジタルコードの中にシリアル番号が入ってるわけ。だから、コピーしたのが出回ったら、それが誰に売った物なのかすぐにわかるってこと。」

徹底した管理ぶりだな……。

まあ、内容が内容なだけに、これが大量に出回ったりしたら、警察も黙っちゃいないからな……。

「強烈なコピーガードがかかってて、ほんとうは、DVDもコピーワンスでしか、出来ないんだ。」

「つまり、他のメディアでは、1枚しか作成できない。」

「うん。そうだね。」

「じゃあ、コピーされる心配もないだろ。」

「他の人はね。」

「と言うと?」

「ボクは、もうプロテクト外したから。」

「外し……ちゃったの?……。」

「うん、なかなか良くできたプロテクトだったけど、ボクには通用しないよ。」

あっそ。

「だから、何枚でも複製できるけど、さすがにシリアルコードの変更は出来なかったから、コピーして売るのだけは勘弁して……。」

お前、オレがそんなことすると……思ってるから言うんだよな。

「ところで、そのアングラサイトの方からは、何か掴めたのか?」

「うーん。それがね、そこはダウンロードさせるだけで、制作とは無関係みたい。」

「今、アクセスは、出来るのか?」

「今は無理だね。アクセスできる時間帯が決まっていて、今の時間は繋がらないよ。それに、そこから追いかけるのは難しいと思うよ。それよりも、面白い話しを聞いたんだ。」

「面白い話し?」

「うん。普通、こういったビデオって主に、関西でつくられることが多いんだけど、どうやらサカイ先輩のビデオは、どうも、そうじゃないみたい。」

「と言うと?」

「うん。関西でも関東でもなくてね。どうやら東北らしいよ。」

「東北?」

キョウコは、青森に移ったと言っていた。

東北で創られたってことは、つまり、彼女はまだ青森にいる可能性が高いってことだ。

「それは、どこから?」

「ボクのネット仲間から。こういうのに詳しい人がいてね。えっと、あ、ミタライ氏って、言うんだけどね。その人が、昨日チャットで教えてくれたの。あのシリーズが一番最初に出たのは、8年くらい前だって言ってた。立て続けに6本くらい出たらしいけど、それからぱったり出なくなって、また、最近になって新しいのが出回り始めたらしいよ。」

空白の期間があって、最近復活したってことか。

「他には?」

「タカも薄々気づいていると思うけど、こういったビデオってほとんどが暴力団絡みなんだ。直接は関係なくても元を辿っていくと、だいたい最後には、暴力団の名前が出てくる。このビデオも例外じゃなくて、創ったのは、秋田を中心に勢力を広げてる阿宗会の末端じゃないかって話しだよ。阿宗会については、ネットで調べてファイルにして綴じてあるよ。今、わかってるのは、そのくらいかな?」

そっか……。

やっぱり、暴力団が出てきやがったか……。

面倒くさいことにならなきゃいいが。

しかし、キョウコが、まだ青森近辺にいるらしいとわかっただけでも、大きな収穫だ。

どこかへ移ってたら、もう探しようがないからな。

あと、もう少し絞れれば……。

「なあ、そのミタライって奴から、もう少し話を聞いておいてもらえないか?」

「い、いいけど、でも、とても繊細でナイーブな人だから、あまり根掘り葉掘り聞くと、いやがられるかも……。」

わかる、わかる……お前らって、そういう人種だもんな。

「とにかく、貴重なネタを、ありがと。感謝するよ。」

「ううん、タカの役に立てるんなら嬉しいから……。」

へへっ……嬉しいこと言ってくれんじゃん。

でも、オレには、そのケはないからな。

「ねえ、タカ……」

「ん?」

「ところで、あの女の子だけどさ……タカのなんなの?」

「なんなの……って、ただ同じアパートに住んでて、面倒を頼まれるだけさ。」

「ふーん。あのね、あの子の写真撮らせてくれないかな?」

「だめ。」

「タカに訊いていないよ。あの子に聞いて欲しいんだ。」

「ダメ。」

「なんで?」

「お前、アイコラとかして遊ぶつもりだろ。」

「うっ……。」

図星かよ。

本物が目の前にいるのに、なぜ2次元に走る……。

ネットにでも流れさたらマズイからな。

お前のアイコラ技術は、シャレにならねえんだから……。

「さてと……じゃあ、そろそろ帰るわ……。」

「えっ!?もう、帰っちゃうの……」

「用事があるんだ。悪いな……。」

そんな、寂しそうな顔すんなって。

「おい、コトリ……。」


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