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幼肉の宴
【ロリ 官能小説】

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回天-9


まさか、ひょうたんから駒ってやつか?……。

「知らないお兄ちゃんがいたって、本当か?」

「うん……」

ミナの向ける眼差しに嘘は見あたらない。

「幾つくらい?」

「たぶん、おにいちゃんより、ちょっと上くらい……」

ってことは、二十歳前後ってことか。

「そいつは、いったい何してたんだ?」

「うん、それがね……」


あれは、ランドセルを置きに自宅に戻った時のことだった。

ミナの部屋は2階にある。
自分の都屋に戻ったミナは、窓から下の様子をうかがっていた。

チカが玄関先で待っていた。
あの頃は、まだチカとの関係が濃密ではなくて、かえって迷惑がっていたほどだ。

チカの家に行きたくない気持ちが強くて、なかなか部屋を出ることができず、そのあいだにチカが待ちくたびれて帰ってくれないかと、ミナは心の中で願っていた。

何度も窓から下の様子を確かめた。
そのとき、電柱の陰から、こちらを覗くようにして立っている男の姿にミナは気が付いた。

キャップを深くかぶっていたから、男の顔まではわからなかった。
ただ、姿かたちや着ている服装から若い男であると思えた。

男は、2階の窓から見ていたミナに気付くと、電柱を離れて足早に立ち去った。

たったそれだけのことだったから、ミナもすぐに忘れてしまった。
母から訊ねられなければ、思い出すことも永遠になかったかもしれない。

「それだけ?」

「うん……」

「うーん……」

まったく、なんの参考にもならない。
だが、不害者がいたのは間違いないらしい。

「ほかに何か変わったことはなかったのか?」

ミナは考える仕草をしたが、思い出すことはないようだった。

「これは、困ったね……」

タケルはミナの胸から離れると、万策尽きたように両手を拡げ、ごろりとベッドに横になった。
すぐにミナがタケルの腕を枕代わりにしてくる。

小さな手のひらに握ったものは離さなかった。
タケルが無理に挿れないとわかったから、それほど畏れを感じなくなったのかもしれない。

手に握ってゆるゆると扱きながら、甘えるようにタケルの胸に顔を埋めてくる。
硬くて引き締まったタケルの身体は、ミナに不思議な安心感を与えてくれる。

信頼しきったような安堵の顔は、ミナにとってタケルがこの世でふたりといない大事な人物であることを教えている。

どんなに虐められても、嫌いになれない男の胸に抱かれて、ミナはまどろむように目を閉じた。

小さなあくびを何度か繰り返した。

子どもには辛い時間である。

そのうち小さな寝息を立てて、ミナは夢のなかへと堕ちていった。

信頼しきった男に抱かれて、ミナは幸せそうに笑みまで浮かべていた。


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