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聡子
【女性向け 官能小説】

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ビーチの続き-1

聡子は一般的な主婦。

念願のマイホームを建て平穏な日々を過ごしていた。

祐希と聡子は何十年前からか再び連絡を取り合うようになり、同窓会の計画を立てた。

26年ぶりの中学の同窓会、2人は主催者となり場を盛り上げた。

「とにかく盛り上がって良かったね!イギリスから礼子も来てくれたしさ。また企画しようね」

「うん、それまで祐希も元気で音楽活動頑張って!」



1年が過ぎ祐希は沖縄に移住。

聡子は同級生の女の子に会いに行くと旦那に嘘をついて沖縄へとフライトした。

波の上ビーチに着いた2人は青い海を見ながらオリオンビールを飲んだ。
波の音を聞き「愛」を語り合う。

「ねえ聡子、火の鳥や龍っていると思う?」

「いるわけないでしょ!?あんた酔っ払ってんの?」

「いや、実在するんだ。陶芸家の新垣光雄さんに聞いた。彼は京都の清水寺に龍の焼き物をおろしている」

「へーすごいね!人間国宝級じゃないの」

「彼とはすぐに仲良くなった。作品作りについて語り合ったんだけど、作り方が同じだったんたよ」

「どうやって作るの?」

「僕らの共通点は作品を作ろうと思って作らない事。商業とは別の世界にいる。僕らは作品が空から舞い降りてくるんだ。だから舞い降りるまでは一切作業しない」

「それじゃプロじゃないじゃないの」

「いや、それをプロと言うんだ。作品が舞い降りた瞬間に作りたくて無我夢中で作る。それが真の焼き物であったり、真の音楽だったりするよ。一般的にみんなが聞いているのは商業音楽であって芸術作品ではないんだ」

「なんだか難しくてよく分からないわ」

「ハハッそうだよね、ごめんね。彼に聞いたんだ。龍は実在しないのに何故こんなに細かい龍の焼き物が作れるのかと」

「そうよね、実在しないのに見えるはずがないよね」

「彼はこう言ったよ。僕が龍を見える訳ではなくて、龍が見えるお坊さんに教わって作って制作しているん

ですってね。沖縄には「龍」と「火の鳥」が実在しますよ。火の鳥が見える女性もいます」

「へーっ凄いわね」

「でもね、写真に撮っても映らないんだってさ。UFOと同じで見える人と見えないひとがいるみたい」


「沖縄って面白いのね」

「今、この波の上ビーチの前に道路があるでしょ?この道路の建設に反対した人達がいるんだ。それが龍が見える人達。彼らは何故龍の通り道を塞ぐんだと怒ったんだ。結局道路は出来ちゃったけどね」

「そんなんだ、なんだか素敵なお話ね、龍が見えるなんて」

「龍は怒っているような置物が沢山あるけど、実際は日本まんが昔はなしのようにのんびり上空を舞っているだけだんだって」

「あはは、可愛いね!」


・・あなたたちは運命の糸で結ばれているのよ・・


「だ、誰?」

どこからともなく声が聞こえてきた。

「・・聡子、フェニックスだ。良く話を聞いて」

祐希は火の鳥なんて見た事は無かったが、手塚治虫の大ファンであった。

祐希もまさか火の鳥が現れるなんて思いもしなかった。

しかし、沖縄には常識が存在しない。

ありのままの事実を受け止めた。

「祐希、怖いよ、大丈夫かな?」

・・何も恐れる事はない 祐希、あなたは小学生の頃 怪我をした野生のフクロウを保護してくれたね 彼女は喜んでいたわ いつか祐希に恩返しをしたいって・・

「可愛かったですよ、親父が動物園に返したとき本気で怒りましたからね・・」

・・ありがとう 感謝するわ 聡子 祐希 あなたたちは二人で何をすべきか既に分かっているわ わたしはそれを伝えに来たの あなた達に感謝します・・


火の鳥は南城市方面へと羽ばたいて消えていった。

「・・・・・」

「い・今なんか見えた?」

「う・・うん」

「とりあえず落ち着こう」

「そ・・そうね」

「ねえ、日が落ちたら飲みに行こう。牧志公設市場の近くに安い飲み屋があるんだ。行こうよ」

「もう、あんたってば飲んでばかりね」

「二日間は恋人同士。飲んだ後はヒルトンの最上階に泊まろう。予約してあるんさ」

「嘘つかないでよ、あんたがそんなにお金持っているはずが無いでしょう!」

「ははっバレてたか」

「よしっ泳ぐぞ!」

「嘘でしょ?あんた1月よ!?」

祐希は脱ぎ出した。

「ちょっとあんた裸で泳ぐの?」

「人間は生まれた時から裸だよ」

「それは・・そうだけど、私は無理よ寒がりだし恥ずかしいし、水着持ってきてないよ」

「じゃあ、そのまま入ろう」

「ちょっとちょとあんた、イタタ引っ張ん無いでよチョット!」

「アハハッ」

2人は中学生のようにビーチではしゃいだ。

無理矢理海に入れさせられたけど、水温は暖かかった。

祐希は水中で私のブラを外した。

後ろから私を抱きしめ、塩辛いキスをした。

「聡子胸大きいね!びっくりしちゃうよ」

「ちょっと触ん無いでよ!誰と比べてんの!」

「チョトダケチョトダケ」

「何人よあんたは本当にもう!ブラ返しなさい!」

「やだよー。こっちまでおいで」

「コラー返しなさい!」

2人は青い海ではしゃいだ。

心が気持ち良かった。

私は都会で何をしているのだろう。

幸せなのに何故祐希の元に来たのだろう。

そんな事、どうでもいい。

今は二人きりで

今だけは二人きりで楽しみましょう。

祐希・・・好きよ

言葉にはしないけど


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