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特命捜査対策室長 上原若菜
【レイプ 官能小説】

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山崎剛志-8

 (良くヤルわね、三好さんは…)
モニターで取り調べを監視していた若菜にある連絡が入った。
 「警視庁捜査一課の原西です。東麻布のマンションで男女の白骨化した死体が発見されました。家賃滞納で管理者が鍵を開け中に入った所、押し入れの中に死体があるとの通報を受け現場に駆けつけた所、死体を確認出来ました。」
 「そう…。」
なぜそんな連絡を自分にして来たのか不思議に思った若菜だが、すぐに目を覚まされる言葉が続いた。
 「死体の他に大量の麻薬や覚醒剤と思われる物が一緒に発見されました。」
 「何ですって?」
それだけで若菜にはピンと来た物があった。
 「もしかしてその部屋の借り主は、山崎剛志?」
 「はい。あと女性物のバッグの中から運転免許証が出て来まして、名前は吉川華英と言う女性です。状況から見てこの女性に間違いないでしょう。二つの死体にはそれぞれ包丁が突き刺さっていました。」
 「吉川…華英…?」
玲香の話では吉川華英は借金を完済した後に姿をくらませたはずだ。若菜は頭の中で整理する。
 「西崎玲香の嘘はそれか…!」
若菜は思わず呟いた。
 「はい?」
原西が不思議そうな声を出す。
 「いえ、こっちの事です。原西さん、きっとその2人を殺害した犯人は今、私達が拘束している女性だと思われます。」
 「な、何ですって!?」
 「こっちは彼女に取り調べを行います。そちらは部屋をくまなく捜査して下さい。山崎剛志が麻薬や覚醒剤を手に入れた入手経路につながる証拠がないかどうか詳しく捜査して下さい。」
 「了解です。」
そう言って電話を切った。若菜は深い溜息を吐く。
 「今回は推測が過ぎたわね…。深読みし過ぎたわ…。」
若菜は西崎玲香の嘘を読み違えた事を反省した。少し自らを落ち着かせてから取り調べ室へと向かった。
 取り調べ室では西崎玲香に変化が見られていた。それまでの脅えていた姿が嘘のように、あからさまに三好に不快感を露わにしていた。
 「一体あなたは何なの!?完全なセクハラじゃない!誰か弁護士呼んでよ!人権侵害だわっ!」
 「おーおー、とうとう本性を現しやがったな!だいたい元売春婦のキャバ嬢なんかにろくな女はいねーんだよ!」
 「余計なお世話よっ!マジ、きっもち悪いわぁ!」
顔付きまで変わっていた。これが西崎玲香の本当の姿なのであろう。逆に言えば玲香の本性を引き出した三好が凄いと言う事だ。玲香は知らず知らずのうちに三好に化けの皮を一枚一枚剥がされていたのであった。


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