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特命捜査対策室長 上原若菜
【レイプ 官能小説】

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消えた真田竜彦-11

 マギーは車に戻るとすぐに若菜に連絡を入れた。
 「綺生堂に行ったのですが、白川歩美は今朝野8時頃、いきなり退職届を出して会社を辞めたそうです。上司がその後電話をかけても、もう携帯を解約したらしく全然連絡が取れないとの事です。」
若菜はため息をつく。
 「そう…。彼女は一枚噛んでるようね…。」
 「一応履歴書のコピーを貰いましたが、実家にかけてみますか??」
 「そうね。一応。でも私の勘だと、その履歴書はでたらめだと思うのね?恐らくは架空の住所や電話番号だと思うわ。」
 「ですかね。白川歩美と真田竜彦は行動をともにしてるんでしょうか?」
マギーも何となく白川歩美は怪しいと感じていた。
 「う〜ん、でも時系列的に腑に落ちないのよね。私達が会議を開始したのが9時。真田竜彦が何者かと接触し爆発事件が起きたのは昼前の11時半頃。真田竜彦が身柄拘束に気付き白川歩美に連絡して一緒に逃走したとして、白川歩美はすでにその3時間半ほど前に退職届を出して行方をくらまそうとしていた事になる。それに真田竜彦と連絡を取り合っていたなら真田竜彦が逃走して警察に行方を追われてるのを知りながらわざわざ張り込んでいるであろう真田竜彦のアパートに行くかしら?」
 「ですよね。私達が真田竜彦のアパートの前で彼女に会った時には既に退職届を出していた事になるし、真田竜彦を犯人だと言う証拠を集めてる最中、あの早い時間にはもう行方を眩ませる準備をしていた事になりますし。」
 「そう。いくつかの可能性を上げるなら、真田竜彦と白川歩美がグルか、真田竜彦を連れだした人物と白川歩美がグルか…。もし前者なら2人は恋人同士であり、後者なら白川歩美は真田竜彦を連れだした人物の味方であり、付き合っていたのは偽装…、何か目的があって真田竜彦と付き合っているふりをしていたか…。どちらでもなければ全くの無関係か、もしくは他の理由がある…。」
 「それに白川歩美の行動が気になりますね。供述によれば夜を真田竜彦の部屋で過ごし早朝に出て帰宅、すぐに出勤し退職届を出し、真田竜彦が出勤した後に再び真田竜彦の部屋に戻る…。不自然な動きですよね。」
 「マギーならどう推測する?」
若菜は答えを自ら導かずマギーに導かせる。
 「私が思うに、きっと白川歩美は警察が真田竜彦の身柄拘束に動いている事は知らなかった。退職届を出したのはもともと今日退職届を出す予定であり、この爆発事件と重なったのは偶然。白川歩美はなぜ誰もいない真田竜彦のアパートに戻ったか…、それはあのパソコンが鍵だと思います。もしかしたら隠しカメラでパスワードを入手し中を見たのではないでしょうか?それが白川歩美が真田竜彦と付き合っているふりをしていた理由なら、欲しい物を手に入れた白川歩美にとって真田竜彦はもはや用なし。職場も辞めて姿をくらます予定であった…。もしかしたら私達が職務質問をした時、バッグの中にはパソコンの中から盗んだ何かと撤去した隠しカメラが入っていたのも知れませんね…。」
若菜は電話口でニヤリと笑って言った。
 「私もそう思う。」
と。


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