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特命捜査対策室長 上原若菜
【レイプ 官能小説】

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消えた真田竜彦-1

 その後の調べで真田竜彦の車から犯行に使われたであろう金属バットが発見された。すぐさま押収し鑑識に回された。これで被害者の血痕が検出されれば水島海岸強姦殺人事件の犯人は真田竜彦だという動かぬ証拠になる。
 が…、真田竜彦は忽然と姿を消した。もう一人の犯人、金沢悟史は爆発現場での死亡が確認された。犯人を逮捕直前まで追い込みながらも逃したショックは大きなものであった。
 若菜はすぐさま同じ柳井市にある真田竜彦のアパートに御洗署の刑事3人と吉川とマギーを向かわせた。もし戻ってくるような事があればすぐさま身柄を確保する為だ。すぐにアパートに到着。目立たぬよう少し離れた場所から様子を伺う。 
 すると真田竜彦の部屋から一人の女性が出てきた。鍵でドアを締めている所を見るとどうやら彼女か友人以上の関係であろう。吉川らは一斉にその女性目がけて走り出す。
 「恐れ入ります。私はこういう者ですが。」
御洗署の刑事、山本享が警察手帳を見せる。女性は驚いた様子で立ち竦んだ。逃げる様子は全くなかった。
 「な、何ですか…?一体…」
 「失礼ですがお名前は??」
 「白川歩美と申します…。」
 「こちらにお住まいの真田竜彦さんとはどう言うご関係でしょうか?」
 「お、お付き合いさせて頂いてますけど…。」
 「そうですか。真田竜彦さんと最後に会ったのはいつでしょうか?」
 「け、今朝です…。昨晩ここに泊まって、今朝彼が寝てる間に一度家に帰って仕度して出勤しようと思ってここを出ました。」
 「ここを出たのは何時頃ですか?」
 「5時半頃です。」
 「そうですか。では何故今、ここに戻られたのですか?」
 「…、お、お恥ずかしい話なんですが…、下着を置いたまま朝出てきてしまったのに気づいて…。いくら彼氏でも、汚れた下着をもし見られたら恥ずかしいなって…。だからお昼休みに抜け出して取りに来たんです…。」
 「そ、そうですか…。」
 「か、確認…しますか…?」
山本はさすがに遠慮する。
 「け、結構です。」
白川歩美も恥ずかしそうに頬を赤らめた。
 「午前中、真田竜彦さんから連絡はありましたか?」
 「いえ、ありませんけど?み、見ますか?」
歩美はスマホを手渡す。
 「恐れ入ります。ちょっと拝見させて頂きます。」
山本は着信履歴、発信履歴、メール、LINEを確認したが連絡を取り合った形跡は見られなかった。礼を言ってスマホを返した。
 「あ、あの…、竜彦さんが何か…」
不安そうに顔を覗き込む歩美。
 「ちょっと事件に巻き込まれた疑いがあるんですよ。もしかしたら脅されて正常な判断が出来なくなってるかも知れないんです。もし彼から連絡があったらすぐ私までご連絡下さいますか?」
そう言って連絡先を教えた。
 「わ、分かりました。あ、あの…、竜彦さんは無事なんでしょうか??」
不安そうな表情を浮かべる歩美。
 「分かりません。ですからご協力の程、お願い致します。」
 「わ、分かりました…。あ、あの…、私、仕事に戻らないと…。」
 「足止めしてしまいすみませんでした。」
歩美は名刺を渡して深々とお辞儀をして停めてあった車に乗り走り去る。
 「あんな美人な彼女がいて何故レイプなんてするかなー。」
吉川が溜息をつきながら言った。


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