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特命捜査対策室長 上原若菜
【レイプ 官能小説】

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幕開け-8

 「鑑識遅いわねっ!何やってんのかしら、結衣ちゃんはっ!」
どうもさとみに負けた気がしてイライラしてきた。
 「じゃっ、呼んで来ますか!?」
 「いいからあなたはここにいなさい!」
 「…ちっ。」
 「あ!何!?今舌打ちした!?」
 「してません。」
 「したよねぇ!?」
 「別に…?」
下らない言い争いをしてる場合ではないと思い、若菜はフンと顔を背け再び現場を見る。
 「そう言えばあの社員用出入口の外には2人の刑事が見張りをしていたはずよね…。」
若菜はそう言って焼死体を避けてドアに歩み寄る。
 「オートロックね。中からは開けられても外からは入れない仕組みか…。」
若菜はドアノブに手をかけてドアを開け表へ出た。しかし見張りの刑事は見当たらなかった。
 「爆発があったから退避したかな…。」
そう言って表へ出た。すると出入口付近に血痕のような物が派手に弾け飛んでいるのに気付く。
 「何で血が…?」
それが血だとしたら生死に関わるであろう程の血であった。どう考えてもここで血を見る何かがあったとしか考えられない。
 「どう言う事…?」
若菜はビルを見上げたが爆発によるビルの破損は見受けられなかった。地面に人間がダメージを受けるような破片は見られなかった。この血と爆発は直接的な関係はないと思われた。
 「ん?これは…」
若菜は地面にキラッと光る物を見つけた。親指と人差し指でつまんで拾い上げる。
 「これは…銃弾…。」
間違いなくそれは銃弾であった。銃弾と血…。そこから推理出来るのは爆発と関係あるなしにここで誰かが銃で誰かを撃ったと言う事だ。
 「あっ…」
若菜は何かを思いついたように立ち上がりドアを開けようとした。が、オートロックだ。閉まっていた。若菜はドアを叩きながらさとみを呼ぶ。
 「さとみちゃん!開けて!さとみちゃん!」
しかし返事はない。
 「ちっ!逃げたな…!」
発狂した若菜はドアをハイヒールの先で蹴りつけた。
 「こらさとみ!戻って来て開けろっっ!コラ!さとみっっ!!」
開く前に壊れそうな勢いであった。
 「くっそっ…!」
最後に思い切り蹴飛ばす。肩を怒り上げて息を切らす。
 「ハァハァ…ハァハァ…。…てか表に回ればいいんじゃん!」
表に回って店内から入っても大した距離ではない。若菜はスタスタと歩き表から中に入る。すると今すぐに逃げ出したいような表情をしたさとみに出くわした。
 「こら!さとみっ!!」
鬼のような顔をした若菜にさとみの顔は恐怖に引きつる。
 「で、出たぁぁ!!」
逃げようとしたさとみだが若菜に猫のように首を掴まれ泣き叫びながら引きづられて社員用通用口に引き戻された。
 「…人間を引きずり込むエイリアンみたいだな…。」
近藤が遠ざかるさとみの悲鳴を聞きながら呟いた。


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