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特命捜査対策室長 上原若菜
【レイプ 官能小説】

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幕開け-6

 「間違いない?」
 「はい…、間違いなく金沢君です…。」
事件の手掛かりを一つ失った事に落胆する若菜。しかし最も重要なのは真田竜彦だ。若菜は遺体の中に真田竜彦がいない事を強く願った。
 「じゃあ、真田竜彦さんは…?」
若菜は優子の顔をじっと見つめる。
 「今見た中には…いません…。」
 「救急車に運ばれた中にはいなかった?」
 「すみません…、そこまでは…」
 「そっか…」
床には何だか分からないような肉片も多数落ちている。もしかして爆発の衝撃で原型を止めない程に損傷したのかも知れない。若菜の落胆は更に増す。一応搬送先の病院に問い合わせるか…、そう思った時だ。
 「あ、でも…」
若菜の目がギラッと光る。
 「爆発の直前、お客様に呼ばれて何やらヒソヒソと話をしてて、そこの通路を通って奥に行くのを見ました。」
 「本当!?そのお客様とは顔見知りのような感じだった!?」
 「いえ…、呼び出されて誰だ?みたいな顔してたんで…。お客様は…何て言うか…ニヤニヤしてたような気が…」
 「じゃあそのお客様は初めから真田竜彦さんに会いに来たって感じ?」
 「はい。そんな感じで…。お客様に何か言われた時、物凄く焦ったような顔してました、真田君。何か知るはずもない事を言われて焦ったような…、そんな感じでした。」
 「じゃあもしかしてその通路を通って奥に行って爆発から逃れた可能性があるわよね??」
 「あ…そうですね…。その通路を奥に行くと二階に上がる階段とトイレ、あと社員用の出入口があるので、もしかしたら外に出たかも知れませんし…」
 「そう!ありがとう!」
若菜は通路に急ぐ。後ろから結衣とさとみが追いかける。しそしてトイレと二階を探したが誰もいなかった。残る可能性は社員用出入口だが、そこは表で捜査員2人が見張っていたはずである。そこを突破したとは考えにくい。しかし微かな可能性を見逃すわけにはいかない。若菜は更に奥へと進み社員用の出入口に進む。
 「ん??」
社員用出入口は若菜から見て正面を右に曲がった先にあるようだ。そちらの方から立ち篭めた煙が流れて来るのと同時に、思わず胃液がこみ上げて来そうな異臭がする。若菜は勿論、結衣もさとみも未だかつて嗅いだ事のないような苦痛を与えるような匂いだ。結衣とさとみは顔を歪める。若菜とて角を右に曲がるのが怖い。その先にある物が自分の全身の毛という毛を全て逆立てる物だと分かるからだ。しかし若菜は自分の中の恐怖と戦い、真実へ向かって突き進んで行った。


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