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特命捜査対策室長 上原若菜
【レイプ 官能小説】

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幕開け-4

 若菜は騒然たる現場を見渡した。
 「真田竜彦は??生存してるの?」
捜査員に聞いた。
 「今確認中です。」
 「生存者は何人??」
 「それも確認中です。」
 「西進不動産の社員で生存者はいるの?」
 「それも…」
異様な雰囲気に知らず知らずの内に恐怖感を抱いていた若菜は焦りからか気持が高ぶる。
 「早く確認して!!」
苛ついた甲高い声が現場に響く。驚き怯む捜査員達。しかしこの悲惨な状況中、必死で捜査している捜査員達に対して酷い事を言ってしまったとすぐに後悔した。若菜は俯き頭を抑えながら言った。
 「ごめんなさい。」
冷静に捜査を進ませる事が出来る状態ではない。まず自分が冷静にならなければいけないと感じた。
 「一つずつ確実に捜査を進めて下さい。私も捜査に加わります。」
若菜は一礼して捜査に加わる。
 「誰か…誰か西進不動産の社員の方いらっしゃいますか!?」
床に座り手当てを受ける者達に向かって言葉を投げかけた。
 「はい…」
若菜に向かい手を上げたのはスーツは埃を被り至る所に損傷が見受けられるものの顔や頭には傷は負っていないように見受けられる女性であった。
 「怪我は?」
 「大丈夫です…」
しかし爆発に相当ショックを受け憔悴している様子が窺える。無理はさせないようにと若菜はその女性の前にしゃがみ込む。
 「名前は?」
 「山田…優子です…。」
 「山田さんね?事務員さん?」
 「いえ、営業スタッフです…」
意識ははっきりしていそうだ。しかし慎重に優子に接する。
 「この中に西進不動産の社員さんはいる?」
決して活き活きしているとは言えない目で店内を見渡す。 「いません…。あのブルーシートが被せられた人達は…」
 「…残念ながら亡くなった人達よ…」
 「そうですか…。手当てを受けている人の中にはいません…」
 「そう…。今話せるかな?無理しなくてもいいけど…。」
 「大丈夫です…」
これほどの爆発の中、肉体的にはほぼ無傷なのが不思議なぐらいだし、違和感を覚える。
 「一体何が起きたの…?」
優子は少しの沈黙の後、遠い昔の記憶を辿るかのようにか細い声で話し始めた。
 「分からない…です。私、部長に頼まれて給湯室にお茶を淹れに行って、その時に物凄い音がして…。そうしたら壁が崩れて下敷きになったんです。幸い重い塊とかはなかったので起き上がって店内に戻ったらこんな状況で…。」
お茶淹れに行っていたおかげで優子は無事であった事を確認した若菜であった。見る限り西進不動産の社員の中で話が聞ける状態にあるのは優子だけだ。貴重な証人の様子を見ながら慎重に話を聞く。


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