投稿小説が全て無料で読める書けるPiPi's World

恋のMEMORY
【少年/少女 恋愛小説】

恋のMEMORYの最初へ 恋のMEMORY 132 恋のMEMORY 134 恋のMEMORYの最後へ

情けはいらない…-3

「おぉーいっ!このストーカー野郎っ!これは事実何だよな?」
「……。」
「恐ぇーなぁ、そんな犯罪者がこの教室に存在する何て。」
「………。」

男子達の心無い口撃に一切動じない風馬君。

「おいっ!黙ってねーで何とか言えよっ!」
「…。」
「…まっいいさ、こうなりゃ当事者に、おっ!柊に伊吹!なぁなぁ!」

調子に乗りに乗って私たちを見かけ近寄ろうとする、しかし。

「こいつは殺人鬼何かじゃねぇっ!」
「!!」

聞き覚えのある勇ましい声が向こうから聞こえる。

「佐伯…君。」

そう言い放つと、風馬君の近くに寄り。

「佐伯っ!」
「お前ら、バカじゃねーの?一人によってたかって、下らない好奇心抱いて。」
「で、でもっ!お前…刺されたんだろっ!?醜い愛憎劇によって…。」
「刺される?おいおいー、もしそんな恐ろしい事が本当だったらこいつは今頃少年院行き
だろうさ。」
「なら、どうして一週間も学校休んだんだよっ!」
「風邪だよ、風邪っ!この時期流行ってるしな、それに部活を少々無理してたからな。」

あの佐伯君が…、風馬君をかばってる…、一体どういう事?

彼の言ってる事は無論全てがデタラメ、けど周囲の人間を嘘と思わせないような筋の通る
説明にも思える。

「そうよねぇー、ドラマじゃあるまいし。」
「あぁーん!本当に風邪だったのぉー、だったらお見舞いに行きたかったぁー♪」

女子達は薄々信じ始めてくれて…。

「くっ!だったらストーカーの件はどうなんだよっ!」
「ストーカー?」
「あぁ!何か柊をしつこく追い回してるって噂だぞっ!」
「……。」
「へっ!これは幾らなんでも無理だろっ!周りの連中がみーんな見てたぞ。」
「確かに、嫌がる若葉ちゃんを追っかけてたような。」

ここに来て、女子からの加勢。佐伯君が彼をかばっている時からじっと鳩が豆を鉄砲を
食らったような顔で佐伯君を見ている。

「確かに…、柊さんにしつこくはしてた。」
「ほぉーら見ろっ、じゃやっぱり。」
「だったら、何だ?」
「え…、いやだって。」
「好きな奴にちょっとしつこくしたくらいでストーカー犯って事になるのか?…だったら
周りには多くのストーカーが居るって事になるだろ」
「だがっ!」
「こいつ、実は柊さんの幼馴染何だ、それで少し好意を持っていたのだけれど接し方が
分からないだけだ、それで…。」

その話はまさに私が佐伯君達に話したのをほぼ同じ。

「だから、全ては誤解何だよ、分かったっ!?」
「い、いやっでも。」
「いい加減にしなさいよー、当事者の彼がそう言ってるんだからそうなんでしょ。」
「そうよー、その説明だって筋が通ってるじゃん、嘘言ってるように思えないよ。」
「ううっ…。」
「いやーねぇー、因縁つけてー。」

男子、敗北…。



恋のMEMORYの最初へ 恋のMEMORY 132 恋のMEMORY 134 恋のMEMORYの最後へ

名前変換フォーム

変換前の名前変換後の名前