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恋のMEMORY
【少年/少女 恋愛小説】

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情けはいらない…-2

ツカツカと乱暴に廊下を歩く巴ちゃん。

「ったく。」
「巴ちゃん……。」

朝から不快な気分になった私達。

「一体誰なのよ、あんなモン書いた奴っ!」
「それは…。」

例の事件を知る人はそう多くはない…、事件の被害者の佐伯君、それの当事者の私と
巴ちゃん、それから後で病院でその事件を聞かされた一条君。

「もしかして、あの中の誰かが…。」
「そんなっ!」

確かに…、皆それぞれ強い動機があるのは事実。

一条君は小学校の頃からの大事な親友を命の危機に晒され、佐伯君何て刺された被害者
でも優しい彼は自分が刺された事何て気にも止めないだろう、けど風馬君のせいで私が
苦しんで泣かされたと聞けば…。

「全く!行動が幼稚!」

強い動機なら巴ちゃんが一番高そう、風馬君に付きまとわれた時も佐伯君が刺されて
病院で待っていた時も、何度も「絶対許せない…!」って。

もしかしたら私自身無意識の内に…。

「でも、私はやってないよ……。きっとあの二人だって。」
「……。」

何て事でしょう、私ってば幾らあんな事があったからって恋人を親友を疑う何て…。

確かに4人ともそれぞれ彼に対する強い憎しみがあって、あんな事をすれば憎き彼に
思いっきり恥を掻かせ、学校へ二度と来る事なくずっと引き籠らせる事が出来るが…。

けどっ!私は皆に力強く言った、と言うかお願いした!「彼を突き出さないで、どうか
彼を許してあげて」と。

それに対して皆、最初は不満や反発はあったけど最終的には受け入れてくれて。

「若葉…。」
「巴、ちゃん……、分かってる。だからやめよ?そんな犯人探し。」

巴ちゃんのお陰で鼓動が治まり、教室へ戻る、すると。

「風馬…君。」

後から遅く彼も登校、そして案の定彼の座る席に男子達が詰め寄り。


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