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秘密は21号室で
【同性愛♀ 官能小説】

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憂うつな春-7


「うおおっ!大丈夫か!」

後ろで転んだ弘美に気がついたラグビー部の面々は、ダッシュで坂を駆け戻ってくる。
幸いにして、転んだのは柔らかい芝生の上だった。
弘美にケガはなかった。
ラグビー部員は到着すると、再び雄叫びを上げた。

「うおおっ!」

なんだろうかと思い、弘美は彼らに答えた。

「だ、大丈夫よ。わたし、ケガしてないから」

しかし彼らは、なおも驚いたような様子で弘美を見ていた。
その視線の先には、転んだ拍子にまくれ上がってしまったスカートからはみ出した脚が横たわっていた。
北国育ちではなかったが、弘美の脚は肌が白くて、きめが細かかった。
お嬢様育ちの清潔感のある脚だった。
ラグビー部の面々は、くるぶしまでの短いソックスから上に順に視線を移していく。
滑らかに弧を描くふくらはぎ。
膝から上は、肉感をもった太ももが露わになっている。
さらに、その上に目を移すと、丸い尻を覆う綿の白い布地が見えた。

「おおー!すげっ…」

思わぬ場所でお嬢様のパンチラを見ることになったラグビー部員たちは歓喜した。

「キャッ!」

それに気がついた弘美は急いで立ち上がり、スカートを直す。
興奮したラグビー部員と目が合うと少し顔を赤らめ、視線を外した。

そして、自転車を起こそうと前を向いた時に、前方に木製の看板が立っていることに気がついた。
芝生の奥に続く雑木林の前に立てられた注意喚起のための小さな看板だった。

“マムシに注意”
不意に目に飛び込んできた恐ろしい注意書きに弘美は悲鳴を上げた。

「きゃー!」

その様子を見たラグビー部員たちは大声で笑った。

(もういや!嫌い!)

弘美は、来年は絶対に東京の大学を再受験しようと固く心に決めた。




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