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特命捜査対策室長 上原若菜
【レイプ 官能小説】

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再会-4

 皮肉な事に面会で顔を合わせているうちにお互いのおおよその性格を分かり合えてしまった。若菜の質問に対し憎まれ口を叩いていた喜多であったが、面会を重ねるうちに若菜は喜多の変化を感じていったのであった。田口に裏切られた事もあり、喜多はまるで洗脳から解けて行くかのように自分のしてきたことが果たしてどうだったのだろう…、そう自分を見つめ直す事が多くなって行った。始めは若菜に対して敵対心剥き出しであったが、最後に面会した時には素直とまではいかなく言葉使いこそ汚いが若菜の言葉に対してきちんとした答えをするようになっていた。それは自分の愚行への悔いを感じていた証拠である、若菜はそう思っていた。
 「とか言いながら和ちゃん、ちょっと嬉しそうじゃん♪」
喜多は若菜から顔を背けて鼻の下を指で擦りながら言った。
 「嬉しかねーよ、バ〜カ!」
 「そっぽ向かないでこっち見ながら言いなさいよ♪」
 「うるせぇよ。」
顔を向き直した喜多。
 「ほら、やっぱり嬉しそう♪」
 「嬉しかねーって言ってんだろ!?しつけー女だ。」
しかしどうも若菜の人懐っこい笑顔を見ると調子抜けしてしまう。
 「オマエ、変わったか??」
田口と組んで若菜と対峙していた時の重苦しい雰囲気がすっかり抜けた若菜を見てそう思った。
 「和ちゃんだって変わったじゃない。」
 「…どうだかな。」
照れ臭そうな顔をした喜多は、正直嬉しかった。服役し自分のした事を悔いる毎日を過ごしてきた。それを認めてもらえたようで嬉しかったのだ。
 「ねぇ、ご飯食べに行かない?出所祝い♪」 
 「はぁ?なんでオマエと飯食いに行かなきゃなんねーんだよ??」
 「だから出所祝いだって。それに俺なんかと飯行っちゃマズいだろ?元犯罪者と。」
 「大丈夫。私も元犯罪者だから♪」
 「しかしオマエは世論的に認められてるが、俺は永遠に悪役だぜ?」
 「世論なんて関係ないよ。人殺しは人殺し。同じ穴の狢よ。気にしない気にしない!」
 「し、しかし…」
若菜は溜息をついて喜多の腕を引っ張る。
 「どうせ暇でしょ?ぐだぐだ言ってないでさっさと行くわよ?私、お腹空いてるのよっ。お腹空くと体が震えてくるのよ私!」
 「し、知らねぇし!!」
 「いいから乗りなさい!」
若菜は面パトの助手席を開けて喜多を押し込む。
 「な、何だよ!逮捕されたみてーじゃんかよ!」
 「懐かしくていいじゃない??アハハ!」
若菜は無理矢理車を走らせた。


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